リーバイスの定番デニム「505」！歴史や特徴、501との違いを紹介｜コラムについて
世界中で愛される王道のデニムブランド「Levi's(リーバイス)」。最も有名なモデルはジーンズの元祖ともいえる501だが、王道ブランドだけにそれ以外にも実に魅力的なモデルが揃っている。
今回は501に並ぶ、定番モデル「505」をピックアップ。505の歴史や特徴、501との違いなどを紹介する。
505ってどんなモデル？
引用：Levi's
まずは、リーバイス505の誕生の歴史から見ていこう。505の原型である「501ZXX」が発売されたのは1954年。ちょうどこの頃にワークシーンで愛用されてきたリーバイスが、ファッションシーンでも受け入れられるようになり、そこでの販路拡大を試みて開発されたのがこのモデルとなる。
リーバイスは西海岸発のブランドだが、販路拡大するために、ボタンフライに馴染みの薄い東海岸での展開しようと考えた。そのとき、501に改良を重ね、誕生したのが501の象徴であるボタンフライをジップフライに変更した「501ZXX」だ。
501ZXXは、従来の501の特徴をそのまま残しつつ、ジップフライに変更したことで東海岸のみならず、全米で受け入れられた。当時は好みに応じて選べるように、店頭には「501」と「501ZXX」の両方が並べられていたという。
その後、「501ZXX」をベースに、1967年に「505」が誕生。今や半世紀以上続く、リーバイスの超ロングセラーモデルとして世界中で愛されている。
余談だが、70年代には世界的ロックミュージシャン「Rolling Stones(ローリング・ストーンズ)」や、パンクバンドのメンバーが、90年代の裏原ブームのときにはストリートのカリスマであるHFこと藤原ヒロシが愛用するなど、時代を象徴するアーティストや俳優などから寵愛を受けてきたのも505の魅力と言えるだろう。
505と501は何が違うのか？
501を原型に作られた505だが、現在は一体ディテールにどのような違いがあるのだろうか？両者を比べ、それぞれの特徴を探っていこう。
①フロントデザイン
最も大きな違いは、505の誕生から続くフロントデザインだ。501はボタンで開け閉めするボタンフライ仕様なのに対し、505はジップフライを採用している。この違いは好みだけでなく、実際にジーンズを穿き込んだときの味（色落ち）にも影響する。ボタンフライは各ボタンごとに後が残るため少し無骨な印象に、ジップフライはより直線的な色落ちでスタイリッシュな雰囲気になる。
②シルエット
現行の501、505はどちらもリーバイスの中で最もクラシックなストレートフィットを採用。シルエットも微差はあれど、ほとんど同じと考えていいだろう。
③バックポケット
 505 |
 501 |
バックポケットに関しても現行モデルではほぼ違いはないが、ヴィンテージなどの場合は501は正方形に近い形なのに対し、505はポケットが深めの縦長の形状となっていることが多い。
おすすめモデル
定番モデルである505だが、その中でもカラーの違い、復刻モデルなどさまざまなものが展開されている。そこで今回はスニダン編集部がおすすめするモデルをピックアップした。
初めての505におすすめ
Levi's 505 Regular Straight "Dark Indigo Blue"
まず紹介するのは、最も定番である現行モデルの505。初めて505を買うなら、とりあえずこれを選べば間違いないだろう。
こだわるならアメリカ製
Levi's Made In The USA 505 Regular Fit "Dark Indigo Blue"
ヴィンテージでも人気の高いアメリカ製のリーバイス。現行モデルでは90年代に生産が終了し、他国へと生産拠点が移転してしまったが、こちらのモデルはそんな古き良きアメリカ生産で作られたプレミアムモデル。リーバイスのルーツを感じたいならこの一本を選ぼう。
■クールなオールブラック
Levi's 505 Regular Straight"Black"
近年人気のブラックカラーにも注目しておきたい。インディゴとはまた違った色落ちをするので、穿き込んだあとの楽しみもある。インディゴの"アメカジ感"に慣れないデニム初心者でも穿きやすいので、初めての一本としてもおすすめ。
■スペシャルデザインを各ディテールに
Levi's RED LR 505 Jeans Frontwater "Dark Indigo Blue"
1999年にヨーロッパのデザインチームにより発足した「Levi's Red(リーバイス レッド)」。2021年に復刻した同ラインからリリースされた505は、ウォッチポケット、ステッチ、タブなどの各ディテールが通常モデルとは違う、スペシャルデザインが魅力。
オリジナルを忠実に再現
Levi's Vintage Clothing 1967 Model 505 Regular Fit "Rigid"
ヴィンテージ好きからも高い評価を得ている、リーバイスオフィシャルの復刻ライン「Levi's Vintage Clothing(リーバイス ビンテージ クロージング)」。505誕生の年である1967年のモデルを忠実に復刻した一本は、スリムフィットのストレートでライズも少し低めになっている。リジッドデニムで、ジッパーはオリジナルと同じタロン社製というのもポイント。
こだわりのセルビッチ
Levi's Made In The USA 505 Regular "Dark Authentic Selvedge PSK"
古い型の織機で作られ、生地の端に"耳"と呼ばれる部分と糸によるほつれ止めが施されたセルビッチデニムで作られた505。1ロールアップで、赤耳を見せて穿くだけでツウっぽく見える一本だ。
冬仕様の505？
Levi's Performance Warm 505 Regular Z1253 "Indigo Blue"
Performance Warm(パフォーマンス ウォーム)ラインから展開されている505は、生地に天然ウールを混ぜ込み、内側を裏起毛させた冬仕様の一本。脚を入れた瞬間から暖かさを感じることができる、冬にふさしい505だ。
おわりに
50年以上愛されてきたリーバイスの名品505。この記事を読んで気になった方はぜひ一本手に入れてみてほしい。
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