4年に一度のサッカーの祭典が盛り上がりを見せる今、ナショナルチームのアウェイユニフォームも人気を集めている。代表サッカーへの思い入れを問わずに取り入れやすいデザインの一着だからこそ、サッカーのユニフォームを日常着として愛する人々がどう着こなしているかも気になるところではないだろうか。
そこで今回、スニダン編集部は東京・学芸大学に店を構えるヴィンテージユニフォーム専門店『アウスギャング』を訪問。迎えてくれたのは、話題のアウェイユニを自然体で着こなすオーナーのエイシ氏とバイヤーのジュンナ氏。1年の中でユニフォームを着用しない日はほぼないと話す2人の着こなしの流儀、そしてユニフォームの楽しみ方について話を聞いた。
海外でも声をかけられるアウェイユニの"長袖"。背番号はチュニジア戦でも活躍した地元のスターをチョイス
エイシさん(画像左):シャツ / adidas、パンツ / Ausgang × illbe、スニーカー / adidas by Stella McCartney、アクセサリー / HERMÈS │ ジュンナさん(画像右):シャツ / adidas、パンツ / 不明(※スペインのショップで購入)、スニーカー / adidas by Stella McCartney、アクセサリー / Tiffany & Co.
ジュンナさん
現行のユニフォームで長袖が販売されているなら、私は長袖を選びたいタイプなんです。半袖よりも流通数が圧倒的に少ないんですよね。最近は一定数の数を作るパターンもありますけど、以前は本当に選手用しか長袖が作られてなくて、ストアには流通がないみたいな感じでした。期間が経ってしまうと、もう半袖しか市場には出てこなくなってしまうので、買えるチャンスがあるうちにまず手に入れておきたいんです。
エイシさん
このアウェイユニは、海外でもすごく人気があるんですよ。この前に買い付けでスペインやイングランドに行った時も、それ欲しいってわざわざ声かけてくる人が結構いて「俺のコレクションと交換してくれないか」といきなり言われたりするぐらい(笑)。向こうだと特に長袖はなかなか買えないみたいですね。
ジュンナさん
今回、背番号14番を選んだのは、私の地元である横須賀がきっかけなんです。地元には渋谷のハチ公みたいな感じで、みんなが使う待ち合わせスポットがあるんですけど、そこに「伊東純也選手おめでとう」みたいな横断幕があるんですよ。彼は地元のスターですし、街全体ですごい推してるから、「じゃあもう伊東選手の背番号を買うしかないだろう」と思って選びました。伊東選手はチュニジア戦でも得点を取って活躍してましたし、うれしいですよね。
パンツは主役にしない? アウスギャング流の"引き算"で選ぶ、極太デニムと膝下ハーフパンツ
ジュンナさん
着こなしと言われても、そもそも私たちはあまりパンツを主役にしたくないんです。やっぱり私たちにとってはユニフォームが1番の主役(笑)。ユニを着るときはデニムが多いですね。あまり細いパンツは穿かないです。もう太ければ太いほどいいかも。パンツの色だけはちょっと考えながら選ぶくらいです。例えば、ネイビーのユニフォームに黒いパンツを合わせてしまうと、せっかくのユニが映えない気がするので選ばないとか。
エイシさん
僕はユニフォームにハーフパンツを合わせることが多いんですけど、そのときのこだわりはシンプルに"太めで膝下のハーフパンツ"ということですね。ユニフォームと合わせたときのバランスが好きなんです。僕は自分でもサッカーをやっていた記憶があるせいか、膝上丈のパンツだとどうしてもプレイヤーっぽく見えちゃう気がするんです。ちょっと太めの膝下丈というのは自分の中では外せないポイントです。
ジュンナさん
たぶん私たちの根底にあるのは、パンツ選びで悩むよりも、ユニフォーム選びで悩みたいということなんですよ(笑)。だから2人ともパンツは本当に限られたスタメンの数本ぐらいで回してます。今後もそんなにレパートリーが増えることはないと思いますね。
ユニのサプライヤーと足元のブランドは揃えたい。デザインはユニの邪魔をしないのが最優先
2人とも足元は「アディダス バイ ステラマッカートニー」のAdistarで統一。卓越したクッション性とレスポンスを持つ一足は歩き回ることが多くなる買い付け時にも重宝しそうだ
エイシさん
スニーカーも最低限しか持ってないんですよね…。アディダス、ナイキ、あとはノースフェイスみたいな実用系のブランド。シューズもユニフォームの邪魔をしないような意識で選んでいますね。ユニフォームの色を拾ってスニーカーを選ぶのも、めっちゃおしゃれだとは思うんですけど、そうなるとスニーカーも無限に増やさないといけないじゃないですか(笑)
ジュンナさん
私もシューズ選びにすごくこだわりはなくて、黒を選ぶというのが前提にあるくらいです。アディダスとナイキ、あとミズノやコンバースなどを持っています。ユニのサプライヤーにシューズのブランドを合わせる意識は前提としてありますけど、ユニがアンブロとかだと気にならないかも。だから、ヴィンテージのマンチェスターUのユニを着るときは、アディダスもナイキも履きます。あ、ナイキのユニを着るとき用に、今ならショックスがちょっと欲しいです。
エイシさん
僕も、アディダスのユニを着るときはちゃんとアディダスの靴を合わせたいなと思う派です。プロの選手が契約上、アディダスのユニにナイキのスパイクを合わせるのはピッチ上ではあり得ると思うんですけど、ファッションとしてユニを着るときにはちょっと気になります。いい悪いというより、単純に着てる自分が一番そわそわしちゃう感じですね(笑)
「ユニを着てると楽しいことが起きる」。人生が面白くなる"365日ユニフォーム"のすすめ
ジュンナさん
私たちは365日、もう何かしらのユニフォームを着ているんです。着てない日が本当に1日もない。だからユニを着てないと元気が出ない体になってしまいました(笑)。今はW杯期間中なので、今日はどの国の試合があるとかでその日に着るユニを決めています。各国のリーグ戦が開催されているときも同じです。リアルタイムの試合日程に合わせて、その日のユニを選ぶのが楽しいんですよね。
エイシさん
ユニフォームはもう僕らのトレードマーク(笑)。今みたいに毎日着るようなスタイルになったのは2022年、それこそ前回のカタールW杯のタイミングです。今でも印象に残ってるのがデンマークに行ったときでした。2人とも同じユニフォームを着ていたら、同じ駅で降りたモデルさんみたいにかっこいい女性がわざわざ追いかけてきて「エクスキューズミー、あなたたちすごい素敵な格好ね」みたいなことを英語で伝えてくれたんです。
そのとき「あ、やっぱユニフォーム最高じゃん」と思いましたね。街中で自然に交流が起きるし、「うちにもいっぱいユニフォームあるから遊びに来いよ」みたいに仲良くなった海外の友人もいます。ちょっと大げさですが、ユニを着てると人生がちょっと面白くなるんです。そのチームの戦術をすごく語れるとか、めちゃくちゃスタイリッシュに着こなせるとかよりも、ユニを着ていると何か楽しいことが起こるというのは、僕ら的にはすごく大事にしているポイントですね。
買い付け時に主に訪れるスペインのほか、イングランドやイタリアでもさまざまな出会いがあったと話す2人。現地のスタジアムで観戦した際は、現地の新聞に載ったこともあったという
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