スニダンでポケカ"シュリンクなし"BOXの取扱開始!鑑定士に聞くポケカ"シュリンクなし"BOXの真贋鑑定の最前線

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これまでスニダンで『ポケモンカードゲーム』(ポケカ)の未開封ボックスを取引する場合、"シュリンクあり"の状態だけが対象だったが、一部商品に限り"シュリンクなし"の状態でも取引ができるようになった。

そこで本記事では、スニダンがシュリンクがつかないボックスの鑑定に対して、どのように向き合っているのか?さまざまな疑問をトレカ鑑定士の浅黄さんに解説してもらった。

今回の鑑定士

ホビー鑑定士

浅黄 慎也さん

経歴:トレカ・ホビー業界での買取査定・鑑定歴 9年
好きなカードゲーム:ワンピースカード・ポケカ・遊戯王

今後は"シュリンクなし"ボックスの販売が当たり前になる?

─スニダンが"シュリンクなし"ボックスを新たに取り扱うという今回のニュースは、市場の動向をしっかり掴んだ取り組みのように感じました。その一方、「実際の鑑定作業はどう進めていくのだろう?」という素朴な疑問も浮かびます。今回はその辺りを詳しく教えていただけないでしょうか?

承知しました。今回は鑑定情報の中から、公開可能な範囲で解説していきますね。

─ありがとうございます。まず、対象となる商品についてお聞きしたいです。具体的にどのボックスが対象となりますか?

2023年に発売された『ポケカ』の「スカーレット&バイオレット」シリーズ以降のボックスが対象です。ダブルジッパー、いわゆる"ペリペリ"と呼ばれたりするミシン目の部分から開封するタイプですね。「熱風のアリーナ」をはじめ、4月18日(金)発売の「ロケット団の栄光」も対象です。

─新弾の「ロケット団の栄光」にも対応してくれるのは嬉しいです!なぜこのタイミングでスニダンは"シュリンクなし"ボックスの鑑定をスタートすることになったのですか?

以前にも増して、家電量販店などでは、購入する際にシュリンクを剥がしての販売が主流になりつつありますよね。「シュリンクなしや、シュリンクが大きく破れてしまったボックスを鑑定してほしい」というユーザー要望が増えていることは把握していました。鑑定チーム内でもずっと検討していたんです。

また、SNSでも話題になっていますが、2023年に株式会社ポケモンがシュリンクに関する特許の申請(参照:特許7317096|J-PlatPat [JPP])をしたことも大きな要因のひとつでしたね。

─そんな特許があったんですね。どういう内容の特許だったんでしょうか?

端的に言えば、小売店が会計時にシュリンクを剥がさないと販売できないような包装方法の特許が申請されたんです。申請時の文言としては、"個々の商品のバーコードが読み取られないように、一部に彩色部を有するシュリンクフィルムで物品を包装する"という内容ですね。新たに導入されれば、シュリンクを剥がした正規品が市場に流通するようになります。

─いつごろから店頭に並ぶ予定なのでしょうか?

特許を取得したというニュースは出ていますが、まだ移行はしていない状況なんです。ただ、特許を取得したということは、いずれ遅くないうちに導入される可能性があると考えています。

フリマアプリで未鑑定のボックスを購入するリスクとは?

─前提として、フリマアプリなどで未開封のボックスを購入するリスクはどのような点にあるのでしょうか?

シュリンクの有無に関わらず、必ずしも鑑定サービスが介在しないフリマアプリなどの2次流通のプラットフォームでは、ボックスの中身を抜き取って入れ替えるという行為を防ぎきれていません。特に、個人間のやり取りで完結するフリマアプリでは、写真とテキストのみで判断する必要があるため、一般の方が見抜くのは難しいと思います。

─きちんとプロの目を通した鑑定が求められますね。

その点、スニダンでは経験のある鑑定士が直接手で触って確かめるだけでなく、テクノロジーによる鑑定も導入しています。また、少しでも疑わしい点があるボックスに関しては、ほかの鑑定士を集めて複数人でジャッジするようにしていますね。最近ではスニダンが鑑定に力を入れている事実が以前より知られてきたためか、FAKE品などが着荷する割合も減少してきているんです。

SNSにあふれる、ボックスの取引に対して注意喚起する投稿の一例

注意喚起として投稿されたXのポスト

SARが入っていたものの、抜かれている可能性は否定できない

ユーザーメリットにも配慮して確立。シュリンクなしボックスの鑑定方法は?

─続いては、"シュリンクなし"ボックスの鑑定方法をどのように確立していったのかについても教えてください。

"シュリンクなし"とはいっても、ボックス自体は"未開封であること"が条件です。つまり、ダブルジッパーの部分が剥がされていないことと、横の部分が空いていないことですね。ボックスが未開封であることを鑑定したあと、中身を検品してお届けします。

"シュリンクなし"ボックスの取り扱い開始に伴い、商品名に「シュリンクなし」と記載がある商品詳細のページができる。
※画像はパソコン画面のスクリーンショット

─"シュリンクなし"ボックスが未開封であることを確認するのは素人目にも難しそうに感じます。

そうですね。我々も決して簡単ではないと認識していました。ただ、前例としてはテープ留めのボックスの鑑定をすでに開始していることもあり、そのノウハウは活かせるかなと。シュリンクがない状態の鑑定では、ボックスが開封されたか否かを確認することが非常に重要です。鑑定の精度を上げるための方法を模索しつつ、ユーザーにとってのメリットも追求しました。

シュリンクがないボックスでも、テープの状態などを確認して未開封であることを判別している。

─ユーザーにとってのメリットと言いますと?

今回、どうしても未開封として届いたボックスを開封する必要があります。ボックスを飾りたいユーザーもいるため、その美観を損なわないようにすることも重要でした。

商品詳細ページの画像の下に記載がある通り、"シュリンクなし"ボックスは開封してからの鑑定となる。

─具体的にはどのような開封方法を検討したのでしょうか?

まずは実際のボックスを使って、考えられる限りのさまざまな開け方を試していきました。手前のダブルジッパーのミシン目から普通に開封する方法や、ダブルジッパー下部の糊だけを剥がす方法、左右側面の切れ込みから開ける方法などが挙げられます。それぞれの開封方法によるボックスの状態の変化や、開封痕跡の特徴を詳細を調べて、不正な開封が行われた場合に見られるであろう兆候を洗い出していきました。

─ダブルジッパーのミシン目から開けるか否かでまず分かれるんですね。

はい。その場合に懸念していたのは、ダブルジッパーのミシン目から開封してしまうと、ボックスの蓋が開いた状態になってしまうことでした。そうなると、ボックスをそのまま飾っておきたいというユーザーの要望には応えられなくなってしまいます。その他にもさまざまな検討要素があったのですが、最終的には左右側面を開けて鑑定する方法を採用しました。

─綺麗に開封したあと、どのようにして未開封を見極めるのでしょうか?

真贋資料や鑑定ポイントの詳細を公表すると対策される可能性が高いため、その部分は非公開とさせてください。かろうじて言えるのは、ボックスの構造、印刷の質、封入されているパックの状態などをデータとして蓄積しているということですね。それらを総合的に判断して、"シュリンクなし"ボックスでも高い精度で未開封であることを見極めています。

鑑定が終わったボックスはパックを中に戻して、この状態で購入者の元に届けられる。

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おわりに

鑑定ポイントの詳細は非公開にせざるを得ない部分もあったが、"シュリンクなし"ボックスが未開封であることを判断するため、スニダンでは徹底的な調査をしていることが今回わかった。

市場ではシュリンクを剥がしてボックスを販売する流れが強まる今、"シュリンクなし"ボックスの市場の流通量も増えていくことが予想される。

今後もスニダンではFAKE品が市場に流通しないよう、さらなる鑑定技術の向上を目指している。ぜひ安心して"未開封のシュリンクなしボックス"を取引してほしい。

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