とうとうベスト8が出揃った4年に1度のサッカーの祭典。その熱狂はピッチ外にも波及し、ファッションシーンでは「ナイキ」の"X2コレクション"が公式オンラインや取扱店で軒並み完売を記録するほどの賑わいを見せている。そこで今回は、ベスト8進出を決めたイングランドやフランスをはじめとする7カ国の今大会の戦績を振り返りつつ、ストリートを席巻する珠玉のコラボアイテムを改めて紹介する。
そもそも"X2コレクション"とは?
同コレクションでは、計7カ国のサッカー連盟(カナダ、アメリカ、フランス、ナイジェリア、オランダ、イングランド、韓国)と、世界的なクリエイティブパートナーが手を組み、アパレルからフットウェア、アクセサリーにいたるまで、それぞれの世界観を表現したアイテムを展開。 ウェア類は、各国の最新ユニフォームをインスピレーション源に、日常のストリートシーンに映えるTシャツやジャケット、パンツへと再解釈されている。加えて、ナイキの歴代名作スパイクのDNAを継承した「クライオショット」もラインナップ。スタッド部分を透明なアウトソールで密閉することで、街履きにも対応するユニークな仕様となっている。
クラシックなデザインの中に遊び心が光る「イングランド×パレス」
主砲ハリー・ケイン選手を筆頭とした個の破壊力に加え、組織としての強固な守備と勝負強さが際立つイングランド。7月5日に行われた決勝トーナメント2回戦では、後半途中から10人で戦う過酷な状況でメキシコから勝利をもぎ取り、ノルウェーが待つ準々決勝進出へと駒を進めた。そんなスリーライオンズは、まさに母国のストリートカルチャーを牽引する「パレス」とチームアップ。国旗を想起させるグラフィックのゲームシャツや、コラボパッチをあしらったバーシティジャケットなど、クラシックさと遊び心をかけ合わせたアイテムが並ぶ。
トリコロールにピンストライプ。気品漂う「フランス×ジャックムス」
圧倒的な攻撃力で1回戦まで3ゴール以上を挙げて勝ち進んできたフランスだが、先日の2回戦はパラグアイの執拗なラフプレーに苦戦を強いられる展開に。ボールのないところで殴られるなどのアクシデントに見舞われながらも、絶対的エースであるキリアン・エムバペ選手のPK弾を死守。1-0で激戦を制し、ベスト8進出を果たした。逆境を跳ね返したレ・ブルーは、パリ発の「ジャックムス」とのコラボウェアを展開。伝統のブルーに上品なピンストライプを走らせたゲームシャツや、トリコロールカラーのナイロンジャケット・パンツは、ピッチ上で気丈に振る舞う選手たちの気高さとリンクするかのような仕上がりだ。
大胆なデイジーグラフィックが目を引く「韓国×ピースマイナスワン」
グループA 2位という有利な状況で最終節を迎えた韓国だったが、南アフリカに0-1の完封負けを喫して3位に転落。わずかな望みを残して他会場の動向に命運を託す状況に追い込まれた末、あと一歩及ばずグループリーグ敗退が決定した。ピッチ上が悲痛なニュースに染まるなか、ストリートではジードラゴン氏率いる「ピースマイナスワン」とのコラボアイテムが、重苦しい空気を一変させるほどの盛り上がりを見せている。コレクションには、同ブランドを象徴する"花びらが1枚足りないデイジー"をゲームシャツやダウン、シューズに至るまで大胆にデザイン。いずれのアイテムも、二次流通市場でプレ値がつくほどの人気を獲得している。
1994年大会の記憶が蘇る「アメリカ×ヴァージル アブロー アーカイブ」。
グループDを首位で通過したアメリカ代表は、決勝トーナメント初戦でボスニア・ヘルツェゴビナを2-0で撃破。開催国の意地を見せてスタジアムを大いに沸かせたものの、続くラウンド16でベルギーに1-4で完敗を喫し、彼らの挑戦はここで幕を閉じることとなった。ちなみに、今回の「ヴァージル アブロー アーカイブ」コラボがオマージュを捧げた1994年のアメリカ大会も、結果は同じくベスト16で敗退。奇妙な因縁を宿すこととなったアイテムは、敗戦の悔しさをエネルギーに変えて、次に進み出すためのいい起爆剤になるだろう。
鮮烈なカラーパレット。エッジィなデザインで魅せる「カナダ×ノクタ」
アメリカと同じく共同開催国であるカナダは、グループステージでカタールに6発大勝するなど勢いに乗り、史上初となる決勝トーナメントへ進出を果たす。その後、決勝トーナメント1回戦で南アフリカを下して歴史的勝利を飾ったが、続くラウンド16でモロッコに0-3で敗北。それでも、今回の快進撃は同国のフットボール史に新たな1ページを刻んでみせた。チームの躍進をさらに盛り上げるドレイク氏率いる「ノクタ」のコレクションは、サイケデリックなグラフィックの長袖シャツ、グラデーションカラーのスウェットなど、エッジを効いたデザインが目を引くラインナップだ。
ピッチとストリートを繋ぐ、団結力と多様性を表現した「オランダ×パタ」
グループステージ初戦では日本と引き分けるも、得失点差の末に1位で通過したオランダ。決勝トーナメント1回戦では、前回大会ベスト4の強豪モロッコを相手に激闘を繰り広げた末、PK戦で涙をのむことに。これで3大会連続のPK戦による敗退という、あまりに過酷な因縁を背負う結果となった。そんなオレンジ軍団とアムステルダム発の「パタ」によるコラボコレクションは、オランダの団結力と多様性を表現。ピッチ上のみならずストリートをも巻き込むその連帯感は、再び全員で前を向くための強い原動力にほかならない。
"翼"と荒々しいグラフィティで魅せる「ナイジェリア×オラオル・スローン」
ヴィクター・オシムヘン選手やアデモラ・ルックマン選手など、強力な前線タレントを擁しながらも組織力の課題に泣き、まさかの2大会連続で予選敗退となったナイジェリア。彼らのダイナミックなフットボールを本大会で見られないのと同時に、高いデザイン性でファッションシーンでも注目を集めるユニフォームを拝めないことも悔やまれる。しかし、その失意を吹き飛ばすかのように登場したのが、アーティストのオラオル・スローン氏とのコラボコレクション。ダイナミックな"翼"のグラフィックをあしらったゲームシャツやフーディー、スローン氏ならではの荒々しいグラフィティを配したスニーカーは、スーパーイーグルスが再び高みを目指す新たなシンボルだ。
おわりに
各国のアイデンティティとストリートに映えるデザイン性をかけ合わせた「ナイキ」の"X2コレクション"は、日常への馴染みやすさも抜群だ。この機会に、大会後も長く愛用できる一着を手に入れてみてはいかがだろうか。



