ノースフェイスの「ゴアテックス」特集。ジャケットからシューズまでおすすめアイテムを紹介|コラムについて
ストリートシーンで注目を集めるアウトドアブランド「The North Face(ザ ノースフェイス)」。同ブランドで人気のアイテムを見てみると、防水・撥水性に優れる証である「GORE-TEX(ゴアテックス)」を採用したものが多い。
そこで本記事では、これまでも最高の相性を見せてきたノースフェイス × ゴアテックスのアイテムを特集。ゴアテックスの選び方も押さえつつ、実際に共作したプロダクトを見ていこう。
ノースフェイスとゴアテックス
via:GORE-TEX
まずは、「ノースフェイス」と「ゴアテックス」のそれぞれの基本情報をおさらいしていく。
ノースフェイスは、1960年代に設立したアメリカのアウトドアメーカー。南極探索などハイレベルなアウトドアシーンでも活躍するプロダクトを展開している。HIPHOPミュージックとの繋がりもあり、ストリートシーンでも人気を博すブランドだ。
対してゴアテックス社は、防水機能や撥水機能など多くの面で優れた「ゴアテックス素材」を取り扱っている企業。同素材の汎用性は高く、宇宙や南極など極限の状況でもその機能性を発揮してきた。近年ファッションシーンでも、ゴアテックス素材を使ったアイテムが次々とリリースされている。
この2ブランドが協力することによって、機能性に優れた商品が生まれていることは想像に難くないだろう。
ゴアテックスの選び方
via:GORE-TEX
実はゴアテックスにはたくさんの種類がある。
今回改めて調査したところ、用途に合わせ、少なくとも8種類のゴアテックス素材が存在することがわかった。中には、防水加工ではなく、撥水加工"DWR"が施されているものもある。
※DWRは、通常の摩耗に加え、汚れ、洗剤、防虫剤、その他の物質と接触することにより撥水機能が低下することがある。
種類 | 特徴 |
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1. GORE-TEX(ゴアテックス) | 防水性、透湿性、防風性に優れている。ゴアテックスの中では最もスタンダードな機能を備えている。 |
2. GORE-TEX PRO(ゴアテックス プロ) | トップクラスの防水耐久性・透湿性・防風性を持つ。 |
3. GORE-TEX PERFORMANCE(ゴアテックス パフォーマンス) | アウトドアアドベンチャーで雨に濡れる場合を想定して作成された素材であり、防水性・防風性と優れた透湿性を備えている。 |
4. GORE-TEX PACLITE®︎(ゴアテックス パックライト®︎) | 軽さと持ち運びやすさに特化しつつ、耐久防水性・防風性・透湿性を兼ね備えている。 |
5. GORE-TEX PACLITE®︎ PLUS(ゴアテックス パックライト®︎プラス) | 軽さと持ち運びやすさに特化しつつ、防水性・耐摩耗性・耐久性を兼ね備えている。 |
6. GORE-TEX ACTIVE(ゴアテックス アクティブ) | 高い防風性と極めて優れた透湿性に加え、防水性も兼ね備える。柔らかく、肌触りも快適。 |
7. GORE-TEX SHAKEDRY™(ゴアテックス シェイクドライ™) | 超軽量で極めて優れた透湿性や、防水性・持続的な撥水性・防風性が特徴。 |
8. GORE-TEX INFINIUM™ WINDSTOPPER®︎(ゴアテックス インフィニアム™️ウィンドストッパー®︎) | 非防水素材。防風性と耐水性、透湿性を兼ね備えている。 |
これらの素材から、自分にとってベストなものを選ぶためには使用シーンを想定するのが良い。例えば、寒いのか暑いのか微妙な日には、リスト4、5番で紹介したゴアテックス パックライト系素材がおすすめ。積極的に街中を動きたい日には、6番のゴアテックス アクティブか7番のゴアテックス シェイクドライ™、もしくは8番のゴアテックス インフィニアム™️ウィンドストッパー®︎を選ぶといいだろう。
もちろん、スタンダードの1番"ゴアテックス"も申し分ない機能性を持っているため、ゴアテックス素材の有無というところからこだわるのも大切だ。
【レイヤーって何?】
via:GORE-TEX
ちなみに、もう少しゴアテックス素材を深掘りしてみると"レイヤー"という単語が頻出する。
この"レイヤー"という言葉は、ビジネスシーンなどさまざまな場面で使われ、各場面によって若干意味合いが変わるが、今回言及したいのは「階層上に重ねている素材の各層を指す」パターンだ。
普段目にするゴアテックス製品は、いくつかの生地を貼り合わせている。この際に、どのような素材を何層使っているかが機能性に大きく関わる。
よく知られているのは、表地、裏地でゴアテックス素材を挟む「3レイヤー」のもの。裏地を除くことで、より軽量性に優れた「2レイヤー」や、裏地を取り除き保護シートを取り付ける、もしくはゴアテックス素材にコーティングを施した「2.5レイヤー」のパターンもある。
レイヤーが多いほど耐久性に優れ、少ないほど軽量性に優れる傾向がある。これら"レイヤー"の違いに注目する際は、どれぐらいの期間で対象アイテムを使うか考えるのが良いだろう。
ノースフェイスのゴアテックス採用アイテム
ここからは、実際にゴアテックス素材を採用したノースフェイスのアイテムを見ていこう。
定番のシェルアウターを中心に、キャップ、シューズまでおすすめのアイテムを8着紹介する。
■The North Face Mountain Jacket "Mineral Gold"
定番のノースフェイスアウター「Mountain Jacket(マウンテンジャケット)」。1985年に誕生してからアップデートし続けている人気アイテムであり、ブランドを超え定番ハードシェルジャケットとしても認知されているモデルだ。表地に高い耐久性を持つ150デニールのものを用いているのが特徴。掲載したのは通常のゴアテックスを使用しているタイプだが、より本格的な機能を持つゴアテックスプロを用いたタイプも存在する。
素材 | <表地>150D GORE-TEX Plain Woven(2層)(表側:ナイロン100%、裏側:ePTFE) <裏地>30D Ripstop Nylon(ナイロン100%) |
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■The North Face Mountain Light Jacket "New Tope"
マウンテンジャケットよりも軽量かつ、肩の切り返しデザインに変更を加えた「マウンテン ライト ジャケット」。こちらも、ノースフェイスを代表する定番のアウターシェルジャケットとなる。同アイテムでは、先に紹介したマウンテンジャケットよりも軽い"70デニール"の表地を採用。掲載したアイテムは、通常のゴアテックスを使用している。
素材 | <表地>70D Recycled GORE-TEX(2層)(表側:ナイロン100%、裏側:ePTFE) <裏地>TNF Embossed Taffeta(ポリエステル100%) |
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■The North Face CR Transformer Jacket (Unisex) "Black"
ベビーカバーを連結することで赤ん坊を抱っこできる珍しいジャケット「CR Transformer Jacket(CRトランスフォーマージャケット)」。かつてバックカントリー用に開発した「ゴアテックス トランスフォーマージャケット」のデザイン・仕様を、育児用にアレンジしたアイテムだ。パックとして背負うこともできる変形可能なジャケットには、50デニールの表地を採用。また、ePE(延伸ポリエチレン)をベースとしたゴアテックスを使用している。
素材 | <表地>Recycled 50D GORE-TEX (2層)(表側:ポリエステル100%、裏側:ePE) <裏地>Recycled TNF Embossed Taffeta(ポリエステル100%) |
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■The North Face SheerIce Pull Jacket (Men's) "Black"
素材だけではなく、ポケット数などからも軽量化にアプローチしたSheerIce Pull Jacket(シアアイスプルジャケット)。それによって、クライミングやアイスクライミングに適したテクニカルアウターシェルとなっている。同アイテムの最大の特徴はその伸縮性。オールストレッチのゴアテックスプロシェルを採用しており、アウターを着たままで激しい運動をすることが可能だ。
素材 | <表地>40D Stretch GORE-TEX PRO(3層)(表側:ナイロン100%、中間層:ポリウレタンラミネーション、裏側:ナイロン100%) |
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■The North Face PURPLE LABEL GORE-TEX Field Cagoule "Black"
nanamica(ナナミカ)とノースフェイスのコラボライン「The North Face PURPLE LABEL(ザ ノースフェイス パープルレーベル)」。デザイン性に優れた同ブランドラインにも、ゴアテックス素材を用いたものが存在する。70年代にリリースされたノースフェイスのアウターをベースに、デザインとシルエットをアップデートしたGORE-TEX Field Cagoule(ゴアテックス フィールド カグール)。同アイテムは、カバンの上からでもゆとりをもって着用可能なビッグサイズシルエットを採用し、トレンド感の強いアイテムに仕上げている。
素材 | 3L Cotton GORE-TEX Fabrics(表地:コットン100% / 裏地:ナイロン100%) |
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■The North Face GORE-TEX Cap (Unisex) "Black"
ここからは、ジャケット以外のゴアテックス素材を用いたプロダクトを見ていこう。商品名からもわかるゴアテックス製品「ゴアテックスキャップ」は、ノースフェイスが展開するトレッキング用防水キャップ。雨に濡れても形状を保持しやすい長めのツバを採用することで、雨の吹き込みを軽減することを実現した。シンプルなデザインのため、普段のコーディネート使いにもおすすめできるアイテムだ。
素材 | Nylon Span Tassar GORE-TEX Fabrics(表側:ナイロン100%、中間層:ePTFE、裏側:ナイロン100%) |
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■The North Face Decade GORE-TEX Moccasin "TNF Black/TNF Black"
ノースフェイスが高品質なシューズを展開していることを知っているだろうか。登山用のトレッキングブーツからタウンユース用のカジュアルシューズまでその種類はさまざま。ここで紹介するDecade GORE-TEX Moccasin(ディケード ゴアテックス モカシン)は、タウンユース用の防水カジュアルシューズとなる。ゴアテックス素材を用いたアイテムではあるが、天然皮革を思わせるアッパーを用いており、一見防水とは思えないほどシックな一足。雨の日以外も履きたくなるようなアイテムに仕上がっている。
素材 | <アッパー>はっ水加工50%リサイクルP.E.T+50%バージンポリエステル、GORE-TEXMembrane+BOAライニング、EVAフットベッド、Bio-based Pebaxヒールスタビライザー、リサイクルシューレース <ボトムユニット>EVAミッドソール、VibramECO STEPラバーソール |
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■The North Face Velocity Knit 2 GORE-TEX Invisible Fit "Walnut/Walnut"
次はよりミニマルかつスポーティーな雰囲気を漂わせるVelocity Knit 2 GORE-TEX Invisible Fit(ベロシティ ニット 2 ゴアテックス インビジブルフィット)。防水透湿性と快適なフィット感を両立したゴアテックス インビジブルフィットを用い、着脱しやすいスリッポンスタイルのシューズを形成している。全天候型対応の機能性とアーバンスタイルなルックスは、チェックしておくべき良品だ。
素材 | <アッパー>はっ水加工100%リサイクルストレッチニット、GORE-TEX Invisible Fitプロダクトテクノロジーメンブレン、EVAカップインソール <ボトムユニット>XTRAFOAM&2層圧縮成型EVAミッドソール、Vibram N-OILラバーアウトソール |
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ゴアテックス採用のコラボモデル
ゴアテックス素材を用いたノースフェイスプロダクトはどれも名品ばかり。
それには、人気コラボアイテムも含まれている。今回は、即完売を連発するシュプノースことノースフェイス × Supreme(シュプリーム)コラボから4アイテムを紹介する。
■Supreme × The North Face® Arc Logo Mountain Parka "Red"
ノースフェイスの定番プロダクトMountain Parka(マウンテンパーカ)をベースにしたアイテム。アウトドアウェアらしい鮮やかなカラーリングに、スタジャンやヴィンテージスウェットを思わせるアーチロゴ状のシュプリームロゴを配している。両ブランドロゴを各所に刻むことで、特別感をより高めたアイテムだ。
■Supreme × The North Face® Expedition Jacket "Black"
ノースフェイスのアーカイブモデルをモダナイズしたExpedition Jacket(エクスペディション ジャケット)。先に紹介したマウンテンパーカにも似たアイテムに見えるが、素材感や胸に刻まれた"GORE-TEX"ロゴの有無に違いがある。しかもこのゴアテックスロゴは、現行のものではなく90年代に使われていたもの。ヴィンテージゴアテックスらしいデザインを求める方におすすめしたいジャケットだ。
■Supreme × The North Face RTG Jacket + Vest "Green"
着脱可能なベストが取り付けられたRTG Jacket + Vest(アールティージー ジャケット ベスト)。この着脱可能なベストによって、"ジャケットのみ"、"ベストのみ"、"二つを一度に羽織る着こなし"と三種類の着方が楽しめる。US規格のノースフェイスのため、日本のノースフェイスプロダクトよりも大きめな作りになっているのも特徴。春先にも使いやすそうなアイテムだ。
■Supreme × The North Face Antarctica Expedition Gore-Tex Pant "Black"
最後に紹介するのは、ボトムス。Antarctica Expedition Gore-Tex Pant(アンタークティカ エクスピディション ゴアテックス パンツ)は、軽やかさが際立つナイロン素材を用いており、スポーツMIXコーデにももってこい。アメリカ国旗が刺繍されたデザインや各ブランドのロゴパッチなど、本アイテムだからこそ実現した各デザインの共演が特徴の一着となる。
おわりに
ノースフェイスがこだわって作り上げる機能性の高いアイテムはゴアテックスなしでは存在しなかったと言えるほど、両者の関係は深い。
両ブランドの技術が詰まったアイテムはストリートで映えるものが多いため、知らず知らずのうちに各機能の恩恵にあずかった人も多いだろう。
今一度、自分の持っているお気に入りのアイテムを見直してゴアテックス商品があるのか確かめてみてほしい。そしてもしゴアテックスアイテムを一着も持ってなかったら、デザインと機能性を両立している同プロダクトの購入を検討してみるのはいかがだろうか。
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