ナイキが誇る名作 エアジョーダンのロゴについて解説|コラム

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ナイキが誇る名作 エアジョーダンのロゴについて解説|コラムについて

Nike(ナイキ)が誇るスニーカー界のレジェンド「Air Jordan(エアジョーダン)」シリーズ。

その中でもファーストモデルのエアジョーダン1は、1985年にリリースされてから現在に至るまで、熱狂的なファンを生み出している。

今年も数多くのエアジョーダンシリーズから新作がリリースされたが、エアジョーダンを購入する際の決め手は何に置いているだろうか。

「ロゴ、タイプ、モデル、価格、カラー」など、多くのポイントがあると思うが、その中でも「ロゴ」に重きを置く方が多いと思う。

今回はそんな、「エアジョーダンシリーズで使用されているロゴ」について紹介していく。

目次

Air Jordan 1(エアジョーダン1)の誕生

via:nba.com


まずは、簡単にMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)とエアジョーダン1の誕生について解説する。

マイケル・ジョーダンはNBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)で活躍したプロバスケットボール選手だ。その類稀なる才能から、NBA優勝、MVP、得点王など数々のタイトルを獲得した。

今でこそナイキのイメージが定着しているが、ナイキとの契約以前はadidas(アディダス)を愛用していたことで知られている。

ではなぜ、彼はアディダスと契約を交わさずにナイキを選んだのだろうか。

そこにはナイキからの、破格の条件があったからだ。

その条件とは「シグネイチャーモデルの約束」。つまり、マイケル・ジョーダンのためのバッシュ「エアジョーダン」を製作するという内容だった。

このようにして「エアジョーダン1」が1985年に誕生し、輝かしいNBAの舞台で披露された。

もし、マイケル・ジョーダンがアディダスと契約していたら、エアジョーダンシリーズは誕生しなかった。ナイキとの出会いは、運命なのか必然なのかーー。


ウイングロゴの歴史

エアジョーダン1の成り立ちについて紹介した後は、ウイングロゴについて説明する。

翼の中央にバスケットボールを配置したデザインの「ウイングロゴ」は、伝説のシューズデザイナーPeter Moore(ピーター・ムーア)がデザインを担当した。

デザインは、アメリカ空軍のパイロットウイングや、フライトバッジからインスピレーションを受けたとされており、飛行機での移動中に描いたそう。手元にスケッチブックなどがなかったため、ナプキンにスケッチしたとされている。

その他にも彼は、エアジョーダン1のウイングロゴをはじめ、Nike Dunk(ナイキ ダンク)やアディダスの3本マーク「マウンテンロゴ(現パフォーマスンスロゴ)」のデザインも手掛けた。これらの功績もあり、伝説のデザイナーとして称えられている。


ウイングロゴ 使用モデル

■ 1985年 Air Jordan 1(エアジョーダン1)

デザイナー:ピーター・ムーア、Bruce Kilgore(ブルース・キルゴア)

※画像は2013年モデル

伝説の幕開け。1980年代当時、白もしくは黒の面積が51%以上という"NBAのユニフォーム規定"の中、マイケル・ジョーダンの所属チーム、Chicago Bulls(シカゴ・ブルズ)のチームカラーを象徴する「赤×黒」を基調としたカラーリングのエアジョーダン1で、センセーショナルなデビューを果たした。(現在では"Bred"として知られる)

ナイキはユニフォーム規定の違反金を、1試合ごとに約5,000ドル払い続けていたとされている。ナイキとマイケル・ジョーダンの型破りな働きがなければ、今のNBAはまだ、ユニフォーム規定が厳しかったかもしれない。


■ 1986年 Air Jordan 2(エアジョーダン2)

デザイナー:ピーター・ムーア、Bruce Kilgore(ブルース・キルゴア)、Georgio Francis(ジョルジオ・フランシス)

※画像は2014年モデル

エアジョーダン1の登場からわずか1年、2作目のシグネイチャー「エアジョーダン2」が誕生した。

デザインを担当したのは、ピーター・ムーアを筆頭に、Air Force 1(エアフォース1)のデザイナーBruce Kilgore(ブルース・キルゴア)、イタリア人デザイナーのGeorgio Francis(ジョルジオ・フランシス)の3人。

革新的だったのは、ブランドのアイコニックであるスウッシュの撤廃に加え、制作をイタリアで行ったこと。

人気上昇中の要注目のモデルで、リーク情報を含め新作のリリースに期待が高まる。


ジャンプマンの誕生


ウイングロゴが誕生して約3年後、ジョーダンシリーズの新たなシンボル「ジャンプマン」が誕生した。

まずは、ジャンプマンの歴史を紐解く上で欠かせないキーパーソンのTinker Hatfield(ティンカー・ハットフィールド)について解説する。


天才デザイナー Tinker Hatfield(ティンカー・ハットフィールド)とは?

via:news.nike.com


ティンカー・ハットフィールドは、アメリカ・オレゴン州から少し離れたヒルズボロという都市で1952年に生まれた。自然が豊かなオレゴン州という土地で育まれ、そのまま地元のオレゴン大学に進学。

大学で陸上競技に励んでいた彼は、オレゴン大学の陸上コーチ・ナイキの共同設立者の「Bill Bowerman(ビル・バウワーマン)」に出会う。この出会いから大学卒業後は、ビル・バウワーマンのシューズ制作に携わり1981年にナイキに入社することに。

そして、エアマックスを手掛け、世に送り出した。


ジャンプマンデビュー Air Jordan 3(エアジョーダン3)

via:nike.com


エアマックスで有名なティンカー・ハットフィールドだが、エアジョーダン2以降のシリーズは彼がデザイナーを務めた。

その旗揚げとなったのが、新たなシンボル「ジャンプマン」がデザインされたAir Jordan 3(エアジョーダン3)だ。

ジャンプマンの元ネタとなったのはマイケル・ジョーダン本人。エアジョーダンのプロモーションに使用された、「ダンクをするマイケル・ジョーダンの写真」がデザインに落とし込まれた。

しかし、この元ネタとなった写真が騒動を起こすことになる。


ジャンプマンの元ネタを巡った著作権問題?!



事の発端は、ニューヨークのフォトグラファーJacobus Rentmeester(ヤコブ・レントミースター)氏が「撮影した写真を真似された」といった訴えから始まった。

右の夕陽をバックにして撮影された写真は先に解説した、エアジョーダンのプロモーションに使用された「ダンクをするマイケル・ジョーダンの写真」。 もう一方は、ヤコブ・レントミースター氏が1984年に"学生時代のマイケル・ジョーダン"を撮影した写真だ。

Michael McCann(マイケル・マッキャン)氏がツイートした写真を見比べて分かるように、2つの写真は類似しているようにも見える。

この問題にナイキ側は親身に対応し、和解を求めて1985年に15,000ドル(約160万円)の違約金を支払いましたが、ヤコブ・レントミースター氏は納得がいかず、数十年越しに裁判を起こしたとのこと。

このジャンプマンロゴを巡る泥沼の問題は約2年間の戦いの後、ナイキが勝利を収め終了したのだった。


ジャンプマンロゴ 初採用モデル

■ 1988年 Air Jordan 3(エアジョーダン3)

デザイナー:ティンカー・ハットフィールド

※画像は2007年モデル

エアジョーダン3はジャンプマンロゴが初めてデザインされたモデル。

その他にも初のミッドカットタイプ、シリーズ初のビジブルエアを搭載するなど、斬新で新しいデザインは当時のバスケットボール業界を震撼させた。


Tinker Hatfield(ティンカー・ハットフィールド)が手掛けた人気モデル4選!

エアジョーダン3以降、同シリーズは現在もジャンプマンロゴがデザインされ続けている。

ここからは、ティンカー・ハットフィールドが手掛けたエアジョーダンの名作4選を紹介していく。

■ 1989年 Air Jordan 4(エアジョーダン4)

ナイキ エアジョーダン4 レトロ OG "ファイアレッド"(2020)
ナイキ エアジョーダン4 レトロ OG ファイアレッド(2020)画像
マイケル・ジョーダンの4作目のシグネイチャーとして1989年に登場したエアジョーダン4。

これまでのシグネイチャーはアッパー全体をレザーで覆っていたが、エアジョーダン4はシューズの機能性にフォーカスがあてられ、よりスポーティーなモデルとして製作された。軽量化やサポート力向上のため、「メッシュ」や「プラスチック」などのパーツをデザインとして採用。シュータンのジャンプマンロゴ下には"Flight"の文字が刻まれた。

"The Shot"(ザ・ショット)と称えられる、1988年-89年のプレーオフで"ブザービート"を決めた有名なシュートシーンで着用していたことで有名だ。

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■ 1990年 Air Jordan 5(エアジョーダン5)

ナイキ エアジョーダン5 レトロ "ファイアレッド"
ナイキ エアジョーダン5 レトロ ファイアレッド画像
マイケル・ジョーダンの5作目のシグネイチャーとして1990年に登場したエアジョーダン5。

エアジョーダン4の登場で人気に拍車がかかったジョーダンシリーズだが、5作目の登場でその勢いはさらに加速した。

エアジョーダン5は、マイケル・ジョーダンの"力強くスピード感溢れるプレースタイル"を表すため、「アメリカ空軍戦闘機とサメ」がデザインソースに採用されている。ジャンプマンがデザインされたシュータンにはリフレクター素材が使用され、ギザギザのミッドソールはサメの歯をイメージしたデザインに。また、一部のモデルではヒールサイドに初めて背番号の「23」がデザインされた。

高いデザイン性からストリートで絶大な人気を博し、アメリカでは強盗事件が起きたほどのモデル。国内では、映画公開情報で話題になっている"SLAM DUNK(スラムダンク)"で流川楓が着用していたモデルとしても有名だ。

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■ 1991年 Air Jordan 6(エアジョーダン6)

ナイキ エアジョーダン6 "カーマイン" (2021)
ナイキ エアジョーダン6 カーマイン (2021)画像
マイケル・ジョーダンの6作目のシグネイチャーとして1991年に登場したエアジョーダン6。

エアジョーダン6は「素足のような感覚のシューズが欲しい」というマイケル・ジョーダンの要望を実現させたモデルだ。この最高傑作とも言えるシューズを着用して、マイケル・ジョーダンは"Chicago Bull"(シカゴ・ブルズ)でチーム初のNBA優勝を果たした。

本モデルも人気漫画"スラムダンク"で、桜木花道がWhite Infrared(ホワイト インフラレッド)着用したことで印象深く有名なモデルとなっている。

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■ 1995年 Air Jordan 11(エアジョーダン11)

ナイキ エアジョーダン11 "ブレッド"
ナイキ エアジョーダン11 ブレッド画像
マイケル・ジョーダンの11作目のシグネイチャーとして1995年に登場したエアジョーダン11。

エアジョーダン11は、1993-94シーズン開幕前に現役引退を表明したマイケル・ジョーダンが、NBAに復帰した1995年に登場した。当時にしては革新的なパテントレザーを採用したデザインは、「グッチの様なファッションシューズをコートで履きたい」という、マイケル・ジョーダンが出した要望を、ティンカー・ハットフィールドが見事に具現化した一足となっている。

現役で活躍していた頃に着用回数が多かったため、当時のNBAファンからは特に人気を得ている。

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シュータンのウイングロゴが映える! 近年人気のエアジョーダン2

最後に、近年人気沸騰中のウイングロゴを使用したエアジョーダン2から、おすすめモデル3選を紹介していく。

メゾン シャトー ルージュ × ナイキ エアジョーダン2 ハイ "ユナイテッド ユース ナショナル"

2019年にエアジョーダン1 ミッドをベースにしたコラボレーションで話題を呼んだ、Youssouf Fofana(ユスフ・フォファナ)が手掛ける、フランス・パリ発のブランド"Maison Chateau Rouge"(メゾン シャトー ルージュ)とのタッグが再び。

今回2度目となるコラボレーションでは、セイルカラーのアッパーにオレンジのステッチが際立つエアジョーダン2が登場した。その他にも、ミッドカットタイプのジョーダンやコラボアパレルが数多く展開され注目を集めている。

スニダンで「メゾン シャトー ルージュ × ナイキ エアジョーダン2 ハイ "ユナイテッド ユース ナショナル"」をもっと見る

コラボモデルらしく、ボックスの作りまで凝っていると評判だ。

スニダンユーザー様の声

BOXも紙も全て凝っててめっちゃ可愛い!
mikoさんの投稿


ア・マ・マニエール × ナイキ エアジョーダン2 "エアネス/セイル アンド バーガンディ"
ア・マ・マニエール × ナイキ エアジョーダン2 エアネス/セイル アンド バーガンディ画像
アトランタを拠点とするスニーカーブティック"A Ma Maniere"(ア・マ・マニエール)コラボからエアジョーダン2が登場。

エアジョーダン3、エアジョーダン1とリリースされてきた人気コラボプロダクトから、ついにエアジョーダン2が先月リリースされた。最新作の本モデルも、前作同様に上品な仕上がりとなっている。エアジョーダン1〜3と、3モデル揃えた方も多く、圧巻だ。

スニダンで「ア・マ・マニエール × ナイキ エアジョーダン2 "エアネス/セイル アンド バーガンディ"」をもっと見る

スニダンユーザー様の声

買ってしまった…
アママ3兄弟。
完全に金欠?
suniken877さんの投稿


オフホワイト × ナイキエアジョーダン2 "ホワイト アンド バーシティレッド"
オフホワイト × ナイキエアジョーダン2 ホワイト アンド バーシティレッド画像
Virgil Abloh(ヴァージル・アブロー)率いるOff-White(オフホワイト)コラボからエアジョーダン2が登場。

独創的なデザインで人気を誇るヴァージル・アブローは今回、スニーカーの劣化には避けては通れない「加水分解」をあえてデザインに落とし込むという離れ業をみせた。OGカラーを彷彿とさせる2カラーでリリースされ、随所にデザインされたテキストやタグなど、オフホワイトらしさを感じる名作となっている。

スニダンでオフホワイト × ナイキエアジョーダン2 "ホワイト アンド バーシティレッド"をCheckする

スニダンユーザー様の声

紅葉見てきまーす!
いっぱい歩くのには重いのかな?
どせいさんさんの投稿


まとめ

今回は、エアジョーダンシリーズで使用されているロゴについて解説した。

スニーカー好きであれば、当たり前に目にするロゴは、数々のデザイナーやナイキの企業努力によって誕生したもの。その歴史を知れば、今よりもっとエアジョーダンに愛着が湧くだろう。

全ての始まり、マイケル・ジョーダンとナイキの出会いに感謝して、深みのある良きスニーカーライフを送っていこう。

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