150年以上の歴史を持つBURBERRY 歴史やデザイナーについてご紹介!【コラム】について
150年以上の歴史があるBURBERRY(バーバリー)。その歴史のなかで、一貫してこだわり続ける品質と上品なデザインが魅力的で、世界中で愛されているブランドです。この記事では、バーバリーの歴史やデザイナー遍歴についてご紹介します。BURBERRY(バーバリー)の歴史
1856年に設立されたバーバリー。トレンチコートやバーバリーチェックなど、ここではバーバリーの歴史について詳しくみていきましょう。
1856年:バーバリー1号店を開店
ブロッカム・グリーン・ヴィレッジ・スクールを卒業した後、生地屋の見習い職人として働いていたトーマス・バーバリー。バーバリーはとにかく野心家で自らを「洋服の革新家」と名乗るほどでした。
21歳の若さで英国、ハンプシャー州 ベイジング・ストークに一号店となる「洋服店(BURBERRY)」を開店させました。
バーバリーは「衣服は英国の天候から人々を守るものであるべきだ」と考え、ファッション性だけでなく機能面でも改革と追求を重ねてきました。その精神が現在のバーバリー社にも受け継がれています。
バーバリーは、日々制作したアイテムの着用性や機能性の改善に努め、開店から数年でジャケットやマフラー、アクセサリーやイヴニングウエアまで手掛けるまでになりました。
1870年:バーバリー製品が流行
バーバリーの努力の甲斐あって、開店から数年でアウターウエアの品揃えの良さが評価されました。その評判は、当時のハンプシャー州を越えてまで広がり、注目を集めました。
当時のベイジング・ストークはロンドンやイングランド中部、北西部とも鉄道で繋がっていたこともあり、噂を聞きつけた人々がハンプシャー州外からも商品を求めて店を訪れるようにもなりました。
バーバリー製のアウター、ケープやキルト、乗馬用のズボンは雨風や冷気などから身を守ってくれると評判でした。
その丈夫さから、スポーツやハンティング、釣り、乗馬などを嗜む人々に噂が広がり、アウトドア用品を買い込むために、長旅をしてまでも訪れるほどに。
バーバリーは、取扱商品をさらに増やし1870年頃には大商店へとなっていました。
1879年:ギャバジン生地を考案
店が大きくなっても、バーバリーの自ら制作した製品をより良く改善し追求する姿勢は変わりませんでした。
バーバリーは、エジプト綿を細く織り上げ、機能性に優れた生地を開発。その生地に加工を施し、耐久性、防水性が高い素材を作り出しました。
この開発された生地は「ギャバジン」と名付けられました。シェイクスピアの戯曲「テンペスト」に登場するキャリバンが着ている上着「ギャバジン」の描写からヒントを得たことが名前の由来です。
バーバリーはギャバジン生地を使い、陸軍将校や探検家、登山家のために、寒さや雨風から身を守る衣服を作りました。
ギャバジンの高性能が話題となり、国内だけでなく国外にも需要が拡大。1891年にはロンドンのヘイマーケット30番地に新店舗をオープンさせました。
その後、1900年にはヘイマーケット18-22に移転。現在は、バーバリーの本社兼ショールームとなっています。
1901年頃:バーバリー の紋章「馬上の騎士」モチーフの誕生
バーバリーの知名度が上がり、さらに多くの人々にもバーバリーの商品を知ってもらうために、バーバリーの紋章デザインが創り出されました。
今でも、バーバリーのシンボルマークとして親しまれている、騎士が鎧を身に付け、馬にまたがるデザインがそれです。
この紋章は、ロンドンの美術館、ウォレス・コレクションにある鎧からインスピレーションを受け、高潔で防衛本能があり、革新的でもあるデザインとなりました。
騎士の持つ旗には、ラテン語で「前進」という意味の「Prorsum」という文字が書かれています。また、「進歩」や「創意」というイメージも込められており、常に自らの製品に対して真摯に向き合い追求していくバーバリーにぴったりの紋章といえます。
1914年:トレンチコートの誕生
現代では、誰もが知っているであろうファッションアイテムのトレンチコートはどのように誕生したのでしょうか?
そのきっかけは、なんと第1次世界大戦でした。
戦時中、連合軍の将校たちはバーバリーの全天候型ギャバジンコートを着用していました。総数なんと50万着以上と言われています。
バーバリーは、英国陸軍省の依頼で塹壕(トレンチ)での戦闘に耐えうるよう改良を加えました。
手りゅう弾やナイフなどの軍用品を下げるための「Dリング」や雨が滲みないように二重になった構造のストームシールドなどが加えられ、トンチコートの原型となりました。
戦後もトレンチコートは人々の記憶に残り、ハリウッド映画でも名優がトレンチコートを羽織って登場しています。
「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘップバーンや「カサブランカ」のハンフリー・ボガートなどがその代表でしょう。
1924年:バーバリーチェック誕生
あの有名な「バーバリーチェック」の誕生は、遡ること1924年。
バーバリーチェックといえば、黒、キャメル、白、赤の配色が特徴的ですが、「カントリー・タータン」と呼ばれる柄からアレンジし、公募で決定。
誕生当時はトレンチコートの裏地として使用され、注目を集めることはありませんでした。
今のように、バーバリーチェックが注目を集めるようになったきっかけは、1964年に開催された東京オリンピックです。
東京オリンピック出場のために、飛行機に乗り込む英国女子チームの腕にかけられていたトレンチコート。そのトレンチコートの裏地が見えた時から、バーバリーチェックは世間的にも有名になったといわれています。
その後、1967年のコレクションでバーバリーチェックの裏地以外での使用が始まりました。以降、バッグやマフラーなどのファッションアイテムにも使用されるようになり、世界的に浸透していったのです。
バーバリーの歴代デザイナー
150年以上の長い歴史のなかで数々の功績を残したデザイナーたちがいます。ここからは、バーバリーの成長に貢献してきた歴代デザイナーをご紹介していきます。
トーマス・バーバリー
トーマス・バーバリーは1856年に21歳の若さでバーバリーを開業しました。
バーバリーは常に、製品のことを考え研究し開発した新素材が「ギャバジン」。この発明が、ブランドとしてのバーバリーの成長にも大きく影響しました。
戦時中にも関わらず改良し作り上げたトレンチコートは、機能性のみならずデザイン性も高く評価され、一般市民にも人気のアイテムとなりました。
バーバリーが作り上げたトレンチコートは、現在に至るまで改良を重ね、クラシカルでトラディショナルな雰囲気を残しながらも現代のトレンドともマッチするアイテムとして人気が続いています。
また、バーバリーは1995年にエリザベス2世から、撥水加工業者として王室御用達許可証を拝受しています。
ロベルト・メニケッティ
ロベルト・メニケッティは1999年にバーバリーの高級ラインでもあるプローサムのクリエイティブ・ディレクターに就任。2001-2002A/Wを最後にバーバリーを去りました。
ジルサンダーのアシスタントデザイナーとして活躍していたメニケッティが就任したその年にバーバリー・プローサムコレクションを発表。
バーバリー・プローサムは、最もデザインや素材にこだわって作られたラインで、エレガントでありながらトレンド感も取り入れ遊び心があります。鮮やかなカラーも多数採用され、ファッション性の高いデザインが多く生み出されており、海外セレブたちにも愛用されているラインです。
メニケッティはリサーチを欠かさないデザイナーで、ウールやカシミヤと綿などの天然素材を技術的繊維と絡み合わせる研究により生地を作るなども行っていました。
努力を積み重ね、メニケッティの作る服は着心地がよく、美しいシルエットだと評判。
2000年には、イギリスのELLEスタイルアワードにてブリティッシュ・ベスト・デザイナー賞を受賞しました。
クリストファー・ベイリー
クリストファー・ベイリーは2001年にデザインティレクターに就任。2004年にクリエイティブ・ディレクターに昇進しました。さらに、2009年にチーフ・クリエイティブ・オフィサー、2014年には最高責任者に指名されました。17年間の間に、全てのバーバリーのコレクションのみならず、キャンペーン、企業イメージのディレクション、建築、ウェブサイトなど、バーバリーのブランドイメージを統括し、2018年に退任。
ベイリーが就任した当時、ブランドの価値はとても低いものでした。
まず、ベイリーはCEOのアーレンツと共に、バーバリーの取締役員でさえも着たがらないトレンチコートの改良に着手。バーバリーの伝統と英国らしさを強化し、ブランドコンセプトとしました。
以降、美しくて長持ちする製品作りをし、さらには現代にマッチするスタイリッシュさも融合。その良さが人々にも伝わったことでトレンチコートの人気が再燃しました。
また、コレクションにアーティストを呼び、ライブパフォーマンスなどの付加価値を付け、バーバリーは、終焉を迎えるのではないかといわれていたロンドン・ファッション・ウィークに欠かせない存在にもなりました。
ベイリーは、2005年にブリティッシュ・ファッション・アワードにて、ブリティッシュ・デザイナー・オ ブ・ザ・イヤーを受賞。
2009年のコレクションでは、ライブストリーミングを行い排他的が当たり前のキャットウォークをデジタルで民主化しました。
2016年には、「SEE NOW, BUY NOW」形式を導入し、ショーの当日に店舗で購入できる試みを実現。
さらに、中国へも進出し、全体の売上の4分の1を占めるまでの大きなマーケットへと拡大させました。元EXOのメンバーで俳優でもあるクリス・ウーとのコラボも行い注目を集めたこともありました。
このようにベイリーは、華麗な職人技と先駆的ともいえるSNS戦略で、大物アンバサダーを多数起用し、2006年~2013年の間に会社を70億ポンドという以前の3倍の価値までアップさせたのでした。
リカルド・ティッシ
リカルド・ティッシは12年間在籍したジバンシィを離れ、2018年にバーバリーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任。2022年現在も継続しています。
17年以上にわたってバーバリーを率い、バーバリーを再生させた前任者クリストファー・ベイリーと異なり、ティッシは、ダークで型破りな職人技や、規則にとらわれない、誘惑的な魅力で知られたデザイナーであったこともあり、ティッシの就任に多くの人が眉をひそめました。
また、ティッシがイギリス人でないこともあり、業界では「バーバリーの真髄である『イギリスらしさ』を表現することも、イギリス社会の複雑さを理解することも、ティッシの手には負えないだろう」ともいわれていました。
時代の先を行くティッシは、バーバリーのロゴをデザインし直しました。2019年のコレクションで登場した新モノグラムを多用したウェアは、リアーナや、マット・スミス、リリー・ジェームズなど著名人が着用。
最近では2022年春の新作として発表されたSupreme(シュプリーム)とのコラボレーションが話題に。ファッションアイコンとして知られるA$AP Nast(エイサップ・ナスト)がインスタグラムに写真を投稿し、バーバリーチェックとシュプリームのボックス ロゴの共演が両ブランドのファンに驚きを与えました。
クリーンかつクラシカル、ダークかつストリートの二面性を見事に表現するティッシのテクニックにより、これからのバーバリーの展開がますます楽しみです。
まとめ
150年以上続く歴史のなかで、その品質と上品なスタイルを守り続けてきたバーバリー。現代においても人々に親しまれている理由がそこにあります。
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