アシックスの名シリーズ「ゲルカヤノ」を徹底解説!復刻モデルや新作ゲルカヤノ29を紹介|コラムについて
近年のJJJJound(ジョウンド)とのコラボやY2Kファッションにより、ファッションシーンでも熱い注目を浴びているAsics(アシックス)。
彼らは多くの名シリーズを生み出してきたが、ここ最近、Gel-Kayano 14(ゲルカヤノ14)を中心にゲルカヤノシリーズの人気が高まっている。
この「ゲルカヤノ」が一体どんなシリーズか知るべく、シリーズの沿革や歴代人気モデル、新作ゲルカヤノ29に迫っていこう。
ゲルカヤノシリーズとは?
via:atmos
まずシリーズの沿革をチェックしていこう。
ゲルカヤノシリーズとは、1993年から始まったアシックスのランニングシューズラインの一つ。
海外市場を意識したシリーズで、立ち上げ当初から機能性だけでなくデザイン性もこだわったことで知られる。
この"ゲルカヤノ"という名前は、ミッドソールに"ゲルテクノロジー"が使われていることと、デザイナー"榧野俊一(カヤノ シュンイチ)"の苗字から取ったもの。ちなみに、命名時のエピソードとして、「開発途中のコードネーム"Kayano"が、異国情緒のある響きかつ"K"で始まる単語が少ないといった理由でそのままモデル名になった」と、榧野氏本人から明かされている。
今では、世界各国のランナーが愛用するゲルカヤノシリーズ。また、開発者が努力してきた"こだわったデザイン"も相まって、近年、アーカイブの名作がファッションシューズとして復刻。ストリートシーンにも活路を見出している。
ゲルカヤノシリーズの名作モデル
そんなカヤノシリーズは、2023年でついに生誕30周年を迎えた。
名作と言われるシリーズは、復刻の機会に恵まれることも多い。本記事では、歴代モデルの中でもストリートで注目を浴びる6足を紹介する。
■Gel-Kayano 5 (ゲルカヤノ5)
「Asics Gel-Kayano 5 OG "White Black"」
1999年に誕生した5代目カヤノシリーズ「ゲルカヤノ5」。主張強めなアシックスラインや厚めのミッドソールなど、ボリューミーなルックスを持つ。シュータンの"a"ロゴやソールの"GEL"ロゴなど、各種ロゴデザインも特徴的な一足だ。
「KITH × Asics Gel-Kayano 5 "Oasis"」
「ダサカッコイイ」と言い表されるスニーカーの代表格であり、特徴的なキャラクターはストリートシーンで映える。2018年に復刻されてから、オリジナルカラーの"ホワイト/ブルー/イエロー"や、爽やかなカラーを用いたスニーカーブティック「KITH(キス)」とのコラボモデルがリリースされている。
■Gel-Kayano 5 360 (ゲルカヤノ5 360)
「Asics Gel-Kayano 5 360 "White/Black/Yellow"」
ゲルカヤノ5にGel-Quantum 360(ゲル クォンタム 360)のソールを取り付けたハイブリッドモデル。レトロな外観と最先端のソールの組み合わせによる"ヘリテージとモダンのバランス"がとれた一足だ。
「Awake NY × Asics Gel-Kayano 5 360 "Gold/Black"」
アウェイク ニューヨークとのコラボでも知られる同モデル。メタリックカラーを用いたコラボコレクションは、近未来的なデザインでまとめられていた。ファッション界での評価が高いモデルで、実はこのゲルカヤノ5 360が、2023年発売のアウェイク ニューヨークとのコラボから生まれたモデル「Gel-NYC(ゲル ニューヨーク)」に影響を及ぼしたことは意外と知られていない。
■Gel-Kayano 14 (ゲルカヤノ14)
「Asics Gel-Kayano 14 "Monaco Blue"」
2008年に誕生した14代目カヤノシリーズ「ゲルカヤノ14」。リリース同年に米ランニング専門誌「RUNNER’S WORLD(ランナーズワールド)」の「INTERNATIONAL Editor’s Choice(インターナショナル エディターズ チョイス)」賞を受賞した。加えて、シューデザイナーが榧野俊一から山下秀則(ヤマシタ ヒデノリ)に変更になった初代モデルとしても知られている。
「JJJJound x Asics Gel-Kayano 14 "Black"」
カナダのデザインスタジオ「ジョウンド」とのコラボで脚光を浴びてから、復刻リリースが相次ぐゲルカヤノ14。Y2Kファッションとの親和性も高く、近未来的なアッパーデザインがストリートコーデに映えるモデルだ。
■Gel-Kayano Trainer (ゲルカヤノ トレーナー)
「mita sneakers × Asics Gel-Kayano Trainer Trico "Blue"」
初代ゲルカヤノシリーズ「ゲルカヤノ トレーナー」。後に続くゲルカヤノシリーズの礎となった名作だ。1993年にファーストリリースを迎えた本モデルは、デザインモチーフに昆虫のクワガタを用いている。
ファッションスニーカーとして親しまれるようになってから、コラボも多く展開されてきたゲルカヤノ トレーナー。2018年には、日本・上野発のスニーカーショップmita sneakers(ミタスニーカーズ)とコラボ。他のミタスニーカー×アシックスコラボで使われてきたトリコカラーを配したモデルをリリースしている。
■Gel-Kayano Trainer 21 (ゲルカヤノ トレーナー 21)
「Asics Gel-Kayano Trainer 21 "Black"」
ゲルカヤノシリーズの初代モデル「ゲルカヤノ トレーナー」のアッパーと「ゲルカヤノ21」のソールをドッキングしたハイブリッドモデル。コンセプトは「LEGEND MEETS LEGEND(レジェンド ミーツ レジェンド)」で、両モデルの良いとこどりをしたモデルとなっている。
「Awake NY × Asics Gel-Kayano Trainer 21 "Teal"」
シュータンが一体型となったアッパーには、初代モデルで使われていたレトロなアシックスロゴを、ソールにはミッドソールのゲル素材が覗くデザインを採用している。NYのストリートブランド「Awake NY(アウェイク ニューヨーク)」とのコラボでは、マイアミの街をイメージした2カラーをリリース。各販売サイトにて完売となった。
■Gel-Kayano 26 (ゲルカヤノ26)
「Asics Gel-Kayano 26 Academic Scholar Pack "Birch"」
ゲルカヤノは初期モデルだけでなく、最新作も注目を浴びるシリーズ。2019年にリリースされたゲルカヤノ26は、洗練された外観とゲルが覗くソール、そして最新鋭の機能性を併せ持つモデルだった。
「Vivienne Westwood × Asics Gel-Kayano 26 "Black"」
実はこの一作前のゲルカヤノ25から、コラボファッションシューズに新作ランニングシューズが採用されるように。ゲルカヤノ26では、イギリスのファッションブランド、Viviene Westwood(ヴィヴィアン ウエストウッド)とのコラボモデルがリリース。新作ゲルカヤノのファッションスニーカー化を推し進めた。
最新モデル「ゲルカヤノ29」
このように、初代から最新モデルまでバランス良く人気を博しているのが、ゲルカヤノシリーズ。
ここからは、2022年にリリースされた最新作「ゲルカヤノ29」をチェックしていこう。
"最新モデル"とだけあって卓越した機能をさまざま持ち合わせているようだ。
【軽量化、履き心地向上】
via:Asics
前作ゲルカヤノ28と比べ、ミッドソールが大幅にアップデート。使用素材をFF BLAST(エフエフ ブラスト)から「FF BLAST PLUS(エフエフ ブラスト プラス)」に変更することで、軽量性とクッション性を追求した。ソールの厚みも増しており、ルックスにも影響を与えている。
【スムーズなライド感】
via:Asics
ミッドソールに、硬度の高いEVA(エヴァ)素材を使用したLITETRUSS(ライトトラス)構造を採用。これによって、着地時の足のねじれや内側への過度な倒れこみを抑制し、安定した接地感とよりスムーズなライド感を実現した。
【フィット感、通気性】
via:Asics
アッパーには、軽量で通気性に優れたエンジニアードニットアッパーを採用。フィット感に定評がある素材のため、履き心地も申し分ない。
【おすすめカラー】
これらの機能に加え、カジュアルウェアでも履きたくなるようなデザインを持つのが、ゲルカヤノの良さ。
おすすめカラー3足ともに、そのデザインをチェックしておこう。
ゲルカヤノ29 プラチナム "ブラック/ブラック"
インラインからリリースされたスペシャルモデル"ゲルカヤノ29 Platinum(プラチナム)"。黒曜石、パール、ブラックオパールなど「輝く石」をテーマにした一足だ。シューズの随所に使われたブルーカラーが、同モデルの流線的なデザインを強調している。
ゲルカヤノ29 プラチナム "ホワイト/ピュアシルバー" (ウィメンズ)
先に紹介したゲルカヤノ29 プラチナムのウィメンズカラーモデル。ホワイト基調のアッパーでは、素材も相まって爽やかさを増すことに。ヒールのゲル素材がラメ加工されたように煌めいているのもポイントだ。
おわりに
デザインにも強いこだわりを持つゲルカヤノシリーズ。
それは、ランニングシューズという枠だけでなく、ストリートシーンでも活躍するほどのクオリティとなっている。
使う用途が広いシューズだからこそ、一足持っておいて損はない。
本記事を機に、紹介したモデルからどれか手に入れてみてはいかがだろうか。
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