遂に公開！映画『THE FIRST SLAM DUNK』スラムダンクの登場人物が着用するバッシュのおさらいと舞台考察｜コラムについて
いよいよ、人気コミック『スラムダンク』をアニメ映画化した作品『THE FIRST SLAM DUNK』が2022年12月3日(土)に公開される。
知っている人も多いかと思うが、あらためて『スラムダンク』がどのような内容かというと高校バスケットボールを題材に、魅力的な選手たちの成長を描いた少年漫画。
引用元：PRTIMES
スラムダンクとは
不良高校生だった桜木花道が、一目惚れした赤木晴子にすすめられるがままバスケットボール部に入部。初心者だったが元々の運動能力の高さや素質を開花させ、主将の赤木やチームメイトとともに全国制覇を目指していくストーリー。
数々の名言も飛び出し、当時マイナースポーツだったバスケットボールを一躍メインストリームに押し上げた。
1990年から1996年まで週刊少年ジャンプにて連載され、国内におけるシリーズ累計発行部数は1億2000万部を突破した作品だ。
そんな多くのファンを持つ今作だが、公開間際のこのタイミングになっても未だ内容・あらすじが発表されていないという異例の展開で、どの部分が描かれるのか、様々な憶測が飛び交っている。
この記事では【スニダン】ならではの視点で、各々のキャラクターが履いているバスケットシューズにフォーカスをしながら、どの舞台が描かれるのかを予想・考察していこう。
『スラムダンク』に登場する魅力的なバッシュの数々
撮影：スニダン編集部
『スラムダンク』の魅力のひとつとして、登場人物が履いている靴は実在するモデルを基に描かれているという点がある。そこで、ここからは各キャラクターが履いているバスケットボールシューズがどんな一足だったのかをおさらいしていこう。
連載が始まったのは、およそ30年前。今ではかなりのお宝になっているモデルもある。これを踏まえて原作を読み直せば、新しい発見があるかも!?
まず押さえておきたい、湘北高校主要メンバーのバッシュ
なんといってもまず押さえておきたいのは主人公・桜木花道をはじめとした湘北高校のスターティングメンバーが履くバッシュだ。それぞれの性格を思い描きながら、履いているバッシュと結びつけて考えてみるのも面白そうだ。
1.桜木 花道(さくらぎ はなみち)
言わずと知れた『スラムダンク』の主人公。赤い髪がトレードマークで、バスケットボールは初心者だったが、負けず嫌いな性格と持ち合わせていた驚異的な運動神経で目覚ましい成長を遂げていく。物語の後半ではリバウンダーとしての素質を開花させ、立派な選手へ。背番号は10番。元々、彼へのユニフォーム配布はなかったが、流川よりも前がいいと無理やり奪い取っている。
エピソードを挙げればキリがないのでここでは割愛し、彼が履いていたバッシュについて着目していこう。
キングオブスニーカーと称される「ナイキ エアジョーダン 1 ブレッド」
（画像は2016年に復刻されたモデル）
桜木花道は作中では2足のバッシュを履いており、そのどちらもナイキのエアジョーダンだ。
今回の映画では、ポスターのビジュアルでこの一足を履いている姿が描かれていることから、物語後半のストーリーになることが予想されている。ここではエアジョーダン1に絞って紹介しよう。
ナイキ エアジョーダン 1 レトロ ハイ "ブレッド"
バスケットボールの神様と崇められるMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)がナイキと契約した翌年の1985年。マイケル・ジョーダンのシグネイチャーモデル第一弾としてリリースされたのが、このNike Air Jordan 1(ナイキ エアジョーダン1)だ。
所属チームのChicago Bulls(シカゴ・ブルズ)のチームカラーを落とし込んだ一足だったが、当時のNBA規定に反するカラーだったため、それを試合で履くたびに5,000ドルの罰金を課せられていたのは有名な話。
発売当初から現在まで人気が衰えることがなく、特に物語後半に履いていたエアジョーダン1のオリジナルモデルはかなりのプレ値に。
1985年に発売後、1994年・2001年・2013年・2016年と計4回復刻されている。
因みに桜木花道は作中で、この一足を行きつけのスポーツショップのオーナーから譲ってもらっている。お礼にと手渡したのはわずか100円。なんとも羨ましい話だ。
2.流川楓
湘北高校バスケ部の天才ルーキーであり、桜木花道が一方的にライバル視しているスタープレイヤー。バスケに対しては誰よりも熱くなる反面、バスケ以外については全くの無気力。
桜木への「どあほう」が口癖でたびたび揉めるシーンが描かれているが、彼の目覚ましい成長を認めるシーンも。背番号は元々10番の予定だったが、桜木のカットインにより11番に。ポジションはスモールフォワード。
作中では彼のクールなルックスに魅了された親衛隊が存在していたが、原作を読んでいた女性ファンからの人気も高く、当時憧れていた人も多いのでは？
戦闘機とサメをモチーフにした攻撃的なデザイン「ナイキ エアジョーダン 5 ファイアレッド」
（画像は2020年に復刻されたモデル）
そんな流川楓が履いていたのはナイキ エアジョーダン5。マイケル・ジョーダンの5代目となるシグネイチャーモデルだ。
アウトソールのギザギザのパターンは、サメの歯を模したものと言われているが、見ようによっては機体名のファイヤーから、火にも見えなくもない。もしかして、流川が内に秘めた燃えたぎる闘志とリンクしているのかも!?
ナイキ エアジョーダン 5 レトロ "ファイアレッド"
こちらもエアジョーダンシリーズの中で人気の高い一足。クリアメッシュパネルを側面に配置したホワイトカラーのアッパー、リフレクティブ素材を採用したシュータン、クリアカラーのアウトソールなど、特徴的なディテールが数多く見られる。
このデザインの基となったのは、なんと戦闘機。"P-51"と呼ばれるマスタングファイヤープレーンがベースになっている。
1990年に発売後、2000年・2008年・2013年・2020年と計4回復刻されている。
スニダンTVでは桜木＆流川着用バッシュを徹底解説！
あのスラムダンクコラボの超激レアAJ6も！
スニダン公式YouTubeチャンネル『スニダンTV』では、大人気バスケットボール漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』の劇中に登場するバッシュの紹介動画を配信中。主人公 桜木花道が30円で手に入れたAJ6やプレゼントとしてもらったあの激レアAJ1、そして実物を見る機会も少ないスラムダンクコラボのAJ6も登場！ぜひそちらの動画もあわせてご視聴ください。
3.赤木剛憲
湘北高校バスケ部のキャプテンにして大黒柱。常に全国制覇を夢に、たゆまぬ努力を続けてきた人物だ。普段は温厚な性格だが、バスケを侮辱されると人が変わる一面も。スターティングメンバーからは「ゴリ」「だんな」と呼ばれている。まさに問題児軍団を束ねるために存在する人材。ポジションはセンター。背番号はキャプテンの4番だ。
人一倍、バスケットボールに対して真摯に向き合い情熱を注ぎ込んできた彼がインターハイへの切符を手にし男泣きしたシーンは、読み手も思わずウルっときたはず。
当時の最新技術を注ぎ込んだ「コンバース プロコンクエスト ハイ」
画像引用元：flightclubそんな赤木のバッシュはコンバース・プロコンクエストハイ。もしかするとあまり馴染みがないかもしれないが、コンバースもバッシュを製作しており、実はあのオールスターもバスケットボールシューズだったというのをご存知だろうか。赤木のモデルには当時の最新技術が詰め込まれていた。
コンバース プロコンクエスト ハイ
TPUアンクルサポートシステムを搭載するなど、当時のコンバースが持つ最新技術を惜しみなく注ぎ込んだ一足。モノトーンベースの実直なカラーリングと、ボリューミーで重厚感がある見た目は、ゴール下を陣取る赤木剛憲と結び付けても納得の仕上がり。残念ながら復刻はされておらず、ヴィンテージモデルを探す必要がある。
4.宮城リョータ
小柄ながらスピードが持ち味の湘北の"切り込み隊長"。高い運動能力でそのスピードは湘北一とも言われる。ポイントガードというポジション柄、まわりをよく把握しており、フェイクを多様したトリッキーなプレイも彼の持ち味だ。
赤木剛憲の妹である晴子に惚れたことをきっかけにバスケ部に入部した花道同様、バスケ部のマネージャーである彩子に惚れて入部した過去を持つ。そんなこともあり、桜木花道のよき理解者に。インターハイ終了後には新キャプテンに就任している。背番号は7番。
現代的にアップデートされた「コンバース アクセラレーター」
画像引用元：converse(画像は最新技術を搭載した後継機で、宮城が作中で着用していたモデルとは異なります)
そんな彼のバッシュはコンバース アクセラレーター。
まさにスピード感を重視する彼らしい名前の一足といえるが、こちらは遡ること1992年のバルセロナ五輪で、レジェンドプレイヤーであるMagic Johnson(マジック・ジョンソン)が愛用したバッシュ。現在ではなかなか手に入れることができない、激レアのスニーカーだ。
赤木と宮城は同じブランドのバッシュを履いているが、ポジションや性格の違いで、チョイスする一足もフォルムなどが大きく変わっているのが面白い。
コンバース アクセラレーター
画像の一足は1992年にデビューしたアクセラレーター Ⅲをベースにしたもの。足首のベルトやパターンはオリジナルのイメージを踏襲しながらも、ボリュームのあるアウトソールで現代的にアップデートされている。
5.三井寿
中学時代は神奈川MVP。湘北高校進学後、膝の故障などが原因でバスケットボールから離れて不良グループとつるむように。その後、桜木花道との乱闘騒ぎなど紆余曲折の末、バスケ部に復帰。スリーポイントシューターとして活躍するようになった。
彼が湘北高校に入ることを決めたきっかけにもなった安西監督の「あきらめたら そこで試合終了ですよ…？」は、スラムダンクの中でも最も有名な名言のひとつだ。
作中ではシューティングガードというポジションもあり、アウトサイドから華麗なスリーポイントを決めるシーンが多く描かれているが、自身で諦めの悪い男と宣言するようにアウトサイドに出そうになったボールに飛びついていくなど泥臭いプレーも。背番号はユニフォーム配布後の合流だったため、一番最後の番号である14だ。
抜群のグリップ力を発揮する「アシックス ジャパン L」
彼の履くバッシュはアシックスがリリースしていたアシックス ジャパン L。三井寿のシュートフォームがきれいだと称賛されるのは、この靴のグリップ力のおかげといえるはず。
アシックス ジャパン L
ゴム製のソールで抜群のグリップ力を発揮するアシックス ジャパン L。このLはLongを意味し、要するにハイカットということを指している。しっかり足首までホールドされ、確かなフィット感を提供するこのシューズは、シャープで細身な見た目も大きな特徴。日本人の足に合わせた形状なため、履き心地はこの上なく良い。
映画で描かれることが予想される試合とは？
作中のエピソードは冒頭でも触れた通り、一切明かされていないがファンの間ではついに、アニメ版では放映されなかった山王工業との試合が描かれるのでは？ と話題になっている。山王工業は秋田県代表、高校バスケ界の頂点に君臨する高校。湘北高校が全国制覇を成し遂げるうえで、大きな壁として君臨している存在だ。
そう仮説が立てられる要因として
- 桜木花道の髪型が坊主頭である
- 湘北高校のユニフォームが赤である
- インターハイ以降の様子はアニメ版では描かれていない
→桜木が頭を丸めるのはインターハイ予選決勝リーグの初戦、海南大附属戦後
→原作の豊玉戦では、湘北は白のユニフォームで試合に臨んでいる
→アニメ版はインターハイに出場が決定後、試合会場に出発するシーンで締めくくられている
が挙げられる。
大方の予想を裏切って陵南高校とのインターハイ決勝が描かれる可能性も現時点では否定できないが、未だ原作でしか描かれていないインターハイ以降の話を望んでしまうのはファンの性(さが)だろう。
そんな山王工業の面々が履くバッシュとは？
レザーを採用した高級感ある一足「アシックス ポイントゲッター L」
(画像は復刻モデル)
実は山王工業のメンバーが履くバッシュはすべて同じモデルである。そのモデルはアシックス ポイントゲッター L。
作中では高校バスケ3年連続三冠を成し遂げた強豪校ゆえの規律、誇りを感じられるデザインであり、頂点を君臨する彼らの足元を引き締める一足といえる。
アシックス ポイントゲッター L
1983年の発売当初から30年以上も仕様が変わらずに支持され続けたアシックスを代表するモデル。確かなグリップ力と足馴染みのよいカンガルーレザーを採用した高級感ある一足だ。
当時では2万円強という価格設定ということもあり、なかなか手が届きにくいという声も。
色々と予想を立ててみるのも一興
引用元：PRTIMES
様々な憶測がネットをざわつかせ、色々な考察が飛び交っている今作。ここまで盛り上がりを見せるのは人気作である証しと言えよう。
映画について原作者の井上雄彦氏は、自身のブログにて
と説明している。
いよいよ、公開まで残り数日を切った今、あらためて原作を読み直すもよし、あえて情報を頭に入れずに新鮮に楽しめるようにするもよし。スニーカーフリークなら、作中には他にどんなバッシュが登場していたのか調べるのもおすすめだ。
© I.T.PLANNING,INC.
© 2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners
