について

2017年12月9日に発売されたYEEZY(イージー)シリーズの新作「YEEZY POWERPHASE(イージー パワーフェーズ)」。
抽選で無事購入でき、今までたくさん履いてきたので、よく聞かれるサイズ感や耐久性などレビューをしようと思う。
イージーパワーフェーズ(YEEZY POWERPHASE)とは?

adidas(アディダス)は80年代に生み出したトレーニングシューズPOWERPHASE(パワーフェーズ)をカニエ・ウエストが再構築したモデルだ。
YEEZY(イージー)シリーズの中のCalabasas(カラバサス)シリーズであり、カリフォルニア南部の超高級住宅街の名を冠したこれらは、カニエらしさとオーセンティックな雰囲気を感じる名作揃い。
その中でカニエ・ウエスト肝煎りのスニーカーがコレ、というわけである。
アッパーのレザーが上質でたまらないものとなっていて、履き心地はその辺のハイテクスニーカーを余裕で凌ぐ。
そして80sに端を発するだけありローテクシンプルで合わせやすい。
アパレルをゴテゴテした感じにして靴までハイテクだとクドくなってしまうときがあるので、こういった”地味だけどアツい”スニーカーはあなたのワードローブに必要なものである。
プレ値もほぼついていないおらず誤差レベルなので、実は今からでも購入ができる!(購入はこちら)
3月17日に発売控える新色「コアブラック」も熱いので、「ADIDAS × PHARRELL NMD HU HOLI PACK」や「ATMOS × NIKE AIR MAX 1 & AIR MAX 95 ANIMAL PACK」に食指が動かないド通のスニーカーヘッズやファッショニスタはこっちを狙うと良いだろう。
もしかするとUNDEFEATEDあたりでサイズによっては在庫は3日4日残るかもしれないので、あとから買いに行ってもなんとかなる可能性はある。
イージーパワーフェーズのサイズ感

私はマイサイズである29cmを購入し履いているが、全く問題なく履けている。気持ちゆとりがあるかもしれない。(ちなみに私の足型は典型的な日本人の幅広)
サイズ感が近いスニーカーで言うと、AIR MAX 1(エアマックス)やDUNK(ダンク)シリーズの非SBと同じぐらいかと思う。
参考までに私が普段履いている各スニーカーのサイズをリストアップする。
・YEEZY POWERPHASE(イージーパワーフェーズ)
29cm(28.5cmでもいけたかも)
・AIR JORDAN 1(エアジョーダン1)
29.5cm(29cmも持っているが29.5cmのほうが気持ちよく履ける)
・AIR VAPORMAX(エア ヴェイパーマックス)
29cm
・AIR FORCE 1(エアヴェイパーマックス)
28.5cm
・AIR MAX 95・97(エアマックス95と97)
29cm
・YEEZY BOOST 350 V2(イージーブ−スト)
29.5cm(29cmも持っているが29.5cmのほうが気持ちよく履ける)
革が柔らかいのでそんなにサイズを気にする必要はなさそうだが参考にしてほしい。
小さいと辛いが大きいとつま先の革が凹んだりするので見栄えに問題が出ることがあるが、ハーフ緩いぐらいでは大きな問題も出ないだろう。
緩めの場合靴紐が余ることがあるが、短い紐に換装するなど対応はできる。
イージーパワーフェーズのディテール

見た目について、某YOUTUBERが「ゲートボールのおじいちゃんが履いてそうw」などと発言していたが、私は全くそうは思わない。
このシンプルだがカニエのエッセンスが効いた一足は、もしおじいちゃんが履いているとしたら、男版ムーン・リンのようなゴリゴリにイカしたおじいちゃんでなければならないだろう。
先述のように革の風合いが他のスニーカーとは一線を画す。
何種類かの革が用いられたアッパーは、履くだけでなく見ていても楽しいものである。
金の”calabasas”のプリントも、変化球的ではあるがadidasのスニーカーとしての正当性を高めている。
また、履き口内部のメッシュや中綿に関しても少し上質な気がするが、思い込みかもしれない。優しく足を包んでくれることに変わりはない。
そしてアッパー外側、シューレース横に配置されたアディダスオリジナルのロゴも色合いがレトロで感傷を誘う。
シューレースホールを最後まで通せば気になることはないだろうが、最上部のホールに通さないと筆者の足では靴紐が余るので、基本的に最上段まで通すものと考えるのが良いかもしれない。
靴の手入れとしてジェイソンマークで洗おうとしたのだが、革がそこそこデリケートなので気を遣った。ブラシ(プレミアムブラシだとしても)で試しに擦って見ると案外よろしくない、逆に傷つく恐れがある。

実際に強めにジェイソンマーク+歯ブラシやわらかめで磨いてみたら案の定若干ハゲる感じがするのでよしたほうが良いだろう。

革の風合いはこのようにきめが細かいタイプと、粗めのタイプがアッパー前方とベースに使われており、ヒール部は皺のないタイプが使われている。エアホール(っぽい)部分はきちんとスリーストライプを模している。

意外と金のcalabasasプリントは目立ち、シンプルなスニーカーのアクセントになっている。
私はココがすごい大切な部分だと思う。ここがすごく格好良い。

つま革はこんな感じ。特に柔らかい。足が非常に楽である。
自分の足に合わないサイズだとここのシルエットが変わってきてしまうかもしれないので気をつけたほうが良い。
インソールで調整は効くので、気にする程のものではないかもしれないが。

ソールの踵部にはadidasとトレフォイル。
こういったディテールも全て元ネタ準拠の部分がちゃんと多く、オーセンティックな雰囲気を纏っており、様々なスタイルに合わせることができるだろう。
元ネタには配置されていたヒール部分のトレフォイルを、イージーパワーフェーズ(YEEZY POWERPHASE)では外したのもカニエのセンスが光る。
ここに入っているとこの革の感じや色の統一感に合わなかったり、しつこくなったりしそうなことが想像できるからだ。
プレ値もついていないに等しいものがあるので、(今のうちなら)欲しいときにスッと手に入れられるのも良い。
イージーパワーフェーズの着心地

当然80sのスニーカーのリメイクなのでクッション性はない。
クッションの感覚としては硬めの消しゴムに板を重ねた感じである。要はあまりない。EVEのミッドソールではあるが、お世辞にも柔らかいものとは言えない。
だがこの靴の履き心地のポイントはそこではない!
絶対的にスムースで柔らかく、質が良さそうな(事実良い革なのだろうか?革に疎いが)レザーである。
初めて履いたときは結構衝撃的であった。本当に秀逸なアッパーだと思う。その辺のハイテクなスニーカーのアッパーが裸足で逃げ出すレベルで履き心地が良い。
履いてみないとこればっかりはわからないと思うが、私の持っているスニーカーの中でハイテク含めてもアッパーの秀逸さ一点で上位に入る履き心地である。
YEEZY BOOST 350 V2(イージーブ−スト)も総合的に素晴らしい履き心地であるが、カニエ・ウエストがスニーカー大好きなだけあり、一般人が履くということにちゃんと焦点が当てられているように思える。
履きこんだときの革の表情もきっと楽しめるだろう。
幅広には嬉しいことに、親指の付け根と小指の付け根が当たる感じも少なく、快適性がどんな足型でも非常に高いと言える。
オマケにレザーアッパー採用のスニーカーとしてはかなりの通気性もある。ハイテクスニーカーであることに疑いようはない。
イージーパワーフェーズの耐久性

ここが泣き所かもしれない。購入時にこんなことが書いてある紙が付属する。
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ご留意点:本製品は柔らかい履き心地、また革独特の風合いを活かす仕上げを行っております。そのため天然皮革が元々持っているキズやシワ、染め上げる際に生じるムラが見られる場合がございますが、素材の特徴としてお楽しみください。
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この革独特の風合いというのがある種の曲者で、確かに一枚革の柔らかさと程よいシュリンクが履き心地と素晴らしいディテールをもたらしているのだが、裏返せば雑に扱えば破けるような革である。
薄いのだ。デリケートとは言わない。が丈夫とは断じて言えない。
雑に毎日履くためのスニーカーとして持っておこうという人はここを考慮する必要がある。
私は二週間に一回程度履いているが、取り敢えず問題が出たことはない。
このペースでガンガン履くつもりである。ソールに関しては良くも悪くもシンプルで一般的なソールなので持ちはよいだろう。
加水分解する要素もほぼなく、ソールよりアッパーが先にお亡くなりになる可能性が高いかもしれない。
イージーパワーフェーズの雑感

YEEZY BOOST 350 V2(イージーブ−スト)は氾濫し、フェイクでも良いから欲しい!と主張する驚きの若者まで出ているほどである。
たくさんの人が履き、スニーカーの頂点とも言えるYEEZY BOOST 350 V2(イージーブ−スト)である。
果たして履いている人の中にスニーカーを溺愛するものの割合がどの程度いるのかと言うと少し微妙な気持ちになる。
それほど広範囲まで名が売れたスニーカーである。
定価で手に入れられなかったり、フェイクを掴んで涙を飲むスニーカーヘッズもいただろう。

対してイージーパワーフェーズ(YEEZY POWERPHASE)は350や750などの影に隠れ、スニーカーが好きな人でなければ存在すら認知されないかもしれない。
このスニーカーとしての真骨頂はここにある。
このシンプルで、いかにも誰でも合わせられそうな一足が、スニーカーが好きな人でなければ知らなかったり、350より大衆一般化されていないのである。
見た目のわかりやすさはないが、この靴を選ぶ人はCalabasas(カラバサス)シリーズのコンセプトを汲み取っている気がするのはきっと気のせいでは無いはずだ。
判を押したような今の流行、ハイテクの隆盛に対しある種逆行し、かといって例えばREVENGE×STORM(リベンジストーム)ほど目立つような見た目でもなく、落ち着いてはいるが静かに存在感をたたえている。
カニエが着用しているAcne(アクネ)やサンローランの細身のジーンズにも合うだろうし、ロスコのパンツにも全く問題なく合わせられるだろう。
オーセンティックな雰囲気を活かすなら。、これもカニエの丸パクリにはなるがチャンピオンのリバースウィーブのスウェットパンツもバチバチになること請け合いだ。
トップスもハイダーアッカーマンのジップアップを合わせていたり、カーハートのワークジャケットを合わせていたりと、多岐にわたりカニエの全身のコーディネートを支えていることもあり、基本的に着る服を選ばず一つの輝かしいパーツとしてフィットしてくれるだろう。
主張しすぎないという点で、YEEZY BOOST 350 V2(イージーブ−スト)と一線を画す。
YEEZY BOOST 350 V2(イージーブ−スト)はどんな人でも履いているのを見かけるが、このイージーパワーフェーズ(YEEZY POWERPHASE)はそうではない。
履くのはやはり少し「分かっている。」人だけであろう。
そこがこの一足の存在感を生んでいるのかもしれない。
YEEZY(イージー)シリーズの今後発売予定モデルや発売済みモデル、購入方法などはまとめ記事でCHECKしておこう!(随時更新中)
→ YEEZY BOOST(イージーブースト)の発売情報・リークなど全モデルまとめ!