あの名作デニムジャケットをその手に。ヴィンテージを細部まで忠実に再現した「リーバイス ヴィンテージ クロージング」に注目について
往年のデニムアイテムが続々と価格高騰する昨今のヴィンテージ市場。タマ数も限られ、一着数百万円も珍しくない状況とあり、ヴィンテージのデニムアイテムを所有するのは決して容易なことではない。そんな中、注目したいのが「Levi’s®(リーバイス)」の復刻ラインである「Levi’s® Vintage Clothing(リーバイス ヴィンテージ クロージング)」だ。
先ごろ、いわゆる"大戦モデル"を再現したS506XX 1944 Jacketを発売し即時完売を記録、その注目度と人気の高さを窺い知ることとなった。今回は、これまでにリーバイス ヴィンテージ クロージングからリリースされたデニムジャケットの中から、注目の3モデルをチェックしていこう。
S506XX 1944 Jacket
スニダンでLevi’s® Vintage Clothingのアイテムを探すまずは先述のS506XX 1944 Jacketから見てみよう。時は1944年、第二次世界大戦下のため資材節約を余儀なくされたリーバイス。ポケットのフラップを外し、フロントボタンの数も5個から4個へ、ボタン自体も使う金属の量が少ない月桂樹ボタンを使用と、ミニマルにアレンジされた当時の意匠を、本作は完全再現している。12オンスのセルビッジ生地、剥き出しのノンブランドリベット、襟部分のレザーパッチ、裾付近のバックシンチなど、細部まで徹底してリプロダクトされており、資料的な価値もある一着である。
1936 Type I Jacket
スニダンでLevi’s® Vintage Clothingのアイテムを探す続いては1936年モデルを復刻したこちらの一品。フロントにはダブルのプリーツが入り、左胸にシングルポケット、銅のリベットは露出し、背面の裾近くには銅製のプロング付きシンチバックが付くといったディテールの本作。1936年と言えば、一般的に"Big E"と呼ばれるタブが縫い付けられた最初の年としても知られている。本作も、左胸ポケットの横に縫製された赤いタグには、1971年ごろまで見られるすべて大文字の「LEVI’S」表記がなされている。忠実に再現されたタブも、ファンにとっては堪らないポイントだろう。
1953 Type II Trucker Jacket
スニダンでLevi’s® Vintage Clothingのアイテムを探す1936年に発表されたタイプ I トラッカージャケットに少しだけ変更を加えて生まれたのが本作1953 タイプ IIである。丈夫なセルビッジデニムで作られており、炭鉱員をはじめとするアメリカの労働者たちに愛されてきた一着だ。襟の内側には2頭の馬が描かれたロットナンバー507レザーパッチが縫製され、ダブルプリーツが入った前立てや、左右の裾に取り付けたれたアジャスター、そして大文字「E」のレッドタブといった特徴を擁する。こういった年代の違いを自分の手元で比較できるのも、復刻アイテムを所有する楽しみの一つだ。
おわりに
かつては博物館でしか見られなかったような、手の届かない歴史的逸品を自身のワードローブに加える喜び。リーバイス ヴィンテージ クロージングは、すべてのデニム愛好家にその夢を与えてくれる。そうして手に入れた珠玉の復刻モデルを、今度は自分だけの色落ちやアタリを刻みながら、未来のヴィンテージへと育てていく。リーバイス ヴィンテージ クロージングのデニムジャケットは、過去への敬意と未来への楽しみ、その両方を教えてくれる画期的なラインだ。