"新しい古着の価値観"を提案するオンラインヴィンテージショップ「NEWSED」とは?について
スニダン初のユーズドイベント「USED FASHION MARKET」が、2025年2月22日からオンラインとフラッグシップストアで開催される。このイベントの開催を記念し、スニダンメディアでは今回出店する3ショップにインタビューを敢行。第3弾は、"良い香りがする"人気オンラインヴィンテージショップ「NEWSED」。NEWSEDの成り立ちや、トレンドを捉えた幅広いセレクトの理由などについて話を伺った。
プロフィール
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NEWSED
Instagram:@newsed_japan
古着(USED)に新しい価値 (NEW)を与えたいをミッションに掲げる、良い香りがするオンラインヴィンテージショップ。
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"良い香り"が古着の価値観や購入体験をアップデートさせる
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ーはじめに、NEWSEDについて教えてください。
ショップ名の「NEWSED」は、古着や中古品を意味する「USED」に、新しい価値を付与する「NEW」をかけ合わせた造語です。「USEDに対する価値観をアップデートする」をミッションに、既存の古着のイメージから脱却させられるようなさまざまな取り組みを行っています。例えば、環境省が提唱しているReduce、Reuse、Recycleの「3R」が、キャッチーですごく良いなと思い、Reuse, Remake, Repairを「新3R」として掲げました。ReduceやRecycleは現時点では実現が難しいけど、リメイク、リペアは私たちでもできる。特にリメイクは積極的に行っていて、3ヶ月に1回くらいの頻度で新しいデザインをリリースしています。ボディの年代や、色、シルエット、素材感も一点一点違うので、そういったところで古着の楽しさというか、ユーズド、ヴィンテージの楽しさをわかりやすく楽しんでいただけたらなと。
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ーインスタグラムには「良い香りがするオンラインストア」という説明も記載されていますよね。
これはそのままなのですが、"商品から良い香りがする"という意味です。NEWSEDの立ち上げ当初、古着や中古品を着ない人たちに、「どうしたら古着を選択肢の中に入れられるのか?」と、ヒアリングしたんです。そこで、特有の臭いや、臭いから生じる前の持ち主の存在感みたいなものが敬遠してしまう理由だと分かりました。個人的には海外輸入の古着の匂いも好きなのですが…それが着ない人にとっては一つのネックになっている。
そこで「じゃあ、うちの香りをつけちゃえば良いのでは?」という発想にたどり着き、オリジナルの布製品専用のファブリックミストを開発しました。いわゆるお香とかウッド系の古着よりの香りとは真逆の、シャボン玉や、せっけんのようなクリーンな香りです。NEWSEDでは、そのミストを発送前の商品にふわっとかけて、箱を開けた瞬間にいい香りがするという仕掛けを行っています。 ※香づけを好まれないお客様に対しては香付けはおこないません
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ー"良い香り"がする服って気持ちいいですよね。
オンラインで洋服を購入したとき、テンションが最高地点に達するのは、"服が届いて開ける瞬間"だと思うんです。そういう仕掛けを行うことで、その体験や、NEWSEDでの購入体験もより良くなりますし、もっと言えば古着・ユーズドのイメージ自体が良くなればと思っています。
セレクトはいまお客様が求めているニーズにあわせる
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ー古着自体の体験の向上や、古着の間口を広げるような動きをたくさんされている印象を受けます。
古着を着てこなかった人たちが"NEWSEDで出会って古着を着るようになる"ということを実現していきたいんです。今の段階では商品点数や、取り扱いの幅もまだまだですが、最終的には中古品を買う、古着を買うときには「まずはNEWSEDを見ておこう」という習慣が醸成できれば嬉しいですね。。
ーそれと関係しているのか、取り扱いアイテムの幅も広いですよね。ラルフローレンなどのレギュラー古着から、PRADAなどのバッグ、近年のハイブランドのトレンドアイテムなど、今欲しいものが年代やカテゴリなど関係なく揃っているなと。
本当にそれはおっしゃるとおりで、他の古着屋さんと一番違うところはそこかもしれません。NEWSEDも元々はレギュラー古着から始まっているのですが、私達は「これをかっこいいです」と提案するより、いまお客様が求めているニーズにあわせていきたいと思っています。先ほどいった"NEWSEDで出会って古着を着るようになる"を実現するために、アイテムを広げていった結果が今なんですよね。本当に取り扱い幅は広く、ヴィンテージや現行を問わず、メンズ・レディースどちらも置いていますし、カテゴリもアパレルからバッグ、アクセサリー、財布、小物まで。最近はバレッタやカチューシャもあります(笑)。
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ーその中でも特にお客様から高いニーズを感じるものはありますか?
ここ1年くらいでキャッチしたのは、アクセサリーのニーズの高さ。そこにあわせて、最近はアクセサリー・ジュエリーに特化していっています。中でも、最近どんどん熱が上がってきているのがHermesのヴィンテージジュエリー。ヨーロッパにいる現地バイヤーと提携して仕入れているのですが、ポップアップで告知するとやはりそれを目掛けて来られるお客様がたくさんいらっしゃいますね。
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ーNEWSEDではポップアップも盛んに行っていますよね。
普段オンラインストアではお客様の顔が見えないので、リアルにお客様とコミュニケーションを取れる場として、月に1回以上の頻度でポップアップを行っています。やはり、売っているものは服なので、実際に手にとって買いたい、目で買いたいというニーズは大きいですよね。ただ、この頻度でポップアップをやっているお店はあまりないと思うので、内側はヒーヒー言っています(笑)。
ーポップアップの様子はインスタグラムに投稿されていますが、スタッフもお客さんも楽しそうですよね。
ポップアップでの品揃えはもちろん、イベント仕様のVMDや、みんなが楽しめるようにガチャを置いたりするなど、いろいろと力を入れているのでお客様には楽しんでいただけているという自負はありますね。多いときはオープン前に100名様くらいに並んでいただいたこともあり、入場まで2〜3時間待ちというのも割とあります。本当にそこまで並んででもNEWSEDで買いたいと思っていただけるのはありがたいですね。「うちの県でもやってほしい」という声も多いので、今年は去年よりさらに、全国各地、さらには海外でも積極的にポップアップを開催していく予定です。
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古着にチャレンジする人の登竜門になりたい
ー今回USED FASHION MARKETに出店を決めた理由は?
NEWSEDの今年の目標は、今後より古着業界を盛り上げるために、もっといろんな人に知ってもらうこと。そこで他のブランドさん、ショップさんとコラボイベントをやっていきたいなと思っていたので、お話をいただいてからは即決でした。また、NEWSEDのSNSクリエイティブや、セレクトを見ても、あまりストリート色は感じないと思うんです。でも、実はストリートブランドもしっかりと取り扱っているので「NEWSEDってストリートブランドもこんなにあるんだ」というのを知っていただけると嬉しいなと。
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ースニダンのユーザーの中には「NEWSED」で初めての古着を購入するという方もいるかもしれませんね。
そうなってくれると本当に嬉しいですね。普段「NEWSEDさんを知って古着を着るようになりました」というお問い合わせもよくいただいてるので、古着にチャレンジする人の登竜門というか、そういう役割を担えたら良いなと。
ー最後にNEWSEDの今後の展開について教えていただけますか?
世界中でリユース市場は右肩上がりなので、そこに対してNEWSEDというショップのフィルターを通して海外に届けることにチャレンジしたいと思っています。特に最近よく聞く、「メイド・イン・ジャパン」ならぬ「ユーズド・イン・ジャパン」を世界に届けていけたらなと。世界各国のいろいろな商品を仕入れていると分かるんですが、第一次流通が日本の商品は海外と比べてきれいな場合が多いんです。それには日本人のものを大切にする文化などが影響していると思うんですが、それは海外の方からしたら普通じゃないことですし、尚且つ中古市場においてそれはすごくポジティブに働く。そういう文脈も含めて海外に対して露出できればいいなと。
Shop Information & POPUP
NEWSED
https://newsed.shop/
NEWSED POP UP STORE
開催期間:2025年2月22日〜2月24日
開催時間:2/22(土) 11:00-19:00、2/23(日) 11:00-19:00、2/24(月) 11:00-16:00
開催場所:東京都目黒区上目黒1-5-10 中目黒マンション1F
備考:USED FASHION MARKETと同時開催のイベントになります
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