大手アパレルブランドがAI仮想モデルを導入開始、ファッション業界に新たな体験を実現か|コラムについて
近年、さまざまな分野で話題を集めている「AI技術」。人類の技術力の向上と共に多種多様なシステムが開発されており、その中でもひと際注目されているのが、世界各国一億人以上が使用しているとされる対話型AI「チャットGPT」だ。
ベンチャー企業のOpen AI(オープン AI)が公開した本システムは、高い精度で自然な対話ができるAIとして世界中から注目を集めており、手紙の代筆や人生相談、旅行のプラン決めなどの幅広い分野に対応できることから、教育現場をはじめとするさまざまな業種で活用されはじめている技術である。
このように日進月歩で進化を続けているAI技術は、私達の日常生活に深く関わるファッション業界にも導入されはじめている。そこで今回は、ファッション業界で活躍するAI技術について紹介していこう。
アパレル大手がAIモデルを導入開始
via:AI model
近年ファッション業界で導入されはじめているのが、AIモデルというサービスである。大手ファッションブランドや人気ショップなどで展開されており、ブランドの世界観を表現するためのモデル撮影の効率化や、クリエイティブの表現の幅を広げるために注目されている。
また、さまざまなAIモデルを開発しているAI model株式会社は、公式サイトにてAIモデルの導入によりクリック率が240%、売上が133%、ページ滞在時間が120%上昇し、ページ離脱率が95%減少したというデータを公開しており、モデルとの契約コストを抑えることができるといった点もメリットの一つだと言えるだろう。
それでは、ここまで注目されているAIモデルを実際に採用しているブランドやショップを紹介していこう。
リーバイス
via:Lalaland.ai
アメリカの老舗ジーンズブランドのLevi’s®(リーバイス)が、オランダのデジタルファッションスタジオ「Lalaland.ai(ララランド.ai)」との提携を発表したことで話題を集めた。本システムでは、ユーザーが自身の体型や年齢、肌の色などを反映させた仮想モデルを作成することができるため、より自分に近いモデルの着用イメージを確認することができる。オンラインでありながら実際に自分が試着したかのような体験が可能になっており、公式の続報に期待が高まる。
三越伊勢丹
via:plugin-ex
日本を代表する百貨店の一つ、三越伊勢丹が運営しているISETAN STUDIOは、AI model株式会社と協業し、AIモデルを導入することを発表。これにより、ファッション撮影の際に生じるさまざまな制約を無くし、モデル起用の視野を広げることが可能になっている。また、AIモデルの導入に合わせ、2023年3月22日から開催されたファッション・ライフスタイル雑貨展示会「PLUG IN Editorial」にて、モデル撮影+AI モデルによる画像生成を施した特別な撮影会サービスを実施し、反響を呼んだ。
ライトオン
via:prtimes
1980年に設立された人気セレクトショップRight-on(ライトオン)は、オンラインショップにて、130cmの男女と150cmの男女の計四名のキッズAIモデルを起用したことを発表した。このAIモデルの起用により、モデル着用商品の画像数が従来より約6~7倍増になる予定であり、オンラインショップでも着用イメージを掴みやすくなるのはユーザーにとって嬉しい点だと言えるだろう。また、6月~7月にはメンズとウィメンズのAIモデルの起用も予定されている。
AIファッションチャレンジ
via:prtimes
株式会社オムニスは、2023年4月1日より世界初のAIを活用したファッションコンテスト「AIファッションチャレンジ」を開始した。これは、AI画像生成サービス「Midjourney(ミッドジャーニー)」などを使用することで、誰でも自分のデザインを表現することが可能になった今だからこそできるイベントだと言えるだろう。また、賞金総額4000ドル(約50万円)の本コンテストは、AIを活用して作成したファッションデザインをツイッターに投稿するだけで誰でも参加できるイベントになっているので、気になった方はぜひチェックしてみてほしい。
ファッション業界におけるAI技術
via:AI model
ここまでAIモデルのメリットばかりにフォーカスして紹介してきたが、懸念されているデメリットももちろん存在する。
それは、「AIモデルが人間の仕事を奪う」という意見だ。
これに対して上記で紹介したAI model株式会社は、「慎重に進めていかなければバランスが崩れるため、注意深く運営していく責任が私たちにはあると思っています。モデル事務所と提携して仕事の幅を広げる方法も試行していますし、モデルが稼げなくなるといった状況にはならないようにサービスを拡大していきたいです。」とコメントしている。
とはいえ、多くの企業にとっては革新的なサービスであることは間違いなく、現在では動画にも対応すべく開発を進めている状態だという。各ブランドの世界観の表現を手助けするAIモデルは、これからのファッション業界において、無くてはならない存在になっていくのではないだろうか。
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