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夏みたいに暑い日が続いたかと思えば急に寒くなってみたり。
今年の富士山の雪景色
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菊水

夏みたいに暑い日が続いたかと思えば急に寒くなってみたり。
今年の富士山の雪景色も終わりかなと思ってたら今朝また・・・

なんとなくこんな日は思い出す。
俺がまだガキだった頃の話。
ちょうど今くらいの季節。
富士山に登りたいと言う1人の黒人と出会ったんだ。
その人は屈強な身体つきで背が高くスキンヘッドで、ランニングシャツを着ていたんだが今思えばあれは何かのスポーツのユニフォームだったんだと思う。

「そんな格好で富士山に登ったら寒くて死んじゃうよ?」
「ハハハ。ボーイ。心配いらないよ。もう暖かいし、それに、富士山って言ったって、日本では1番かもしれないが世界にはもっともっと高い山がたくさんあるんだゼ!そして俺は世界で1番の漢なんだ。それくらい余裕サ!」

心配になった俺は、行けるところまで彼に付いて行く事にした。
途中、俺達は色々な話をした。
彼は自分の名前を「冗談」と名乗った。
変な名前だなと思ったがそれ以上は突っ込まなかった。
なんでも、富士山の山頂で写真が撮りたいらしい。
冗談はスポーツをして生計を立てていると言っていた。
まい・・・なんとか?とかって言うジャンプしては写真を撮る人がいるらしく、その人のジャンプポーズに何かしらの運命を感じ常日頃からスポーツをする時に意識していたら成績が上がって来ているらしい。

だけど、しばらく登ったところで冗談が突然
「寒い🥶」
と言い始めた。
そりゃそうだろ。5月とは言え、ランニング一丁で登れるほど富士山は甘くない。
「もう帰りたい。」
そこで俺達は途中で引き返す事になった。

下山したが冗談は相変わらず「寒い🥶」と言って震えていた。
そこで俺達は何か暖かい物を食べようと、たまたま通りかかったカレー屋へ入った。

中に入り席に座ると年輩の奥様がカトラリー🍽️を順番に並べて、🍋の入った水を出してくれた。
俺達は当たりの店に入ったと確信した。

俺達は、辛くないか何度も確認した上で、店のおすすめメニューである豚の角煮カレーを注文した。
俺も冗談も辛いのが苦手だった。
だが、ガタガタ震える冗談を見て奥様が、
「これは大変!まさか富士山に?早く暖かくしなきゃ!たくさん食べなきゃダメ!なかちゅうでええ?」
「辛くなければそれでお願いします。」
「あなた、大至急なかちゅう2つ!」
と厨房に向かって叫んだ。

なかちゅうって何だ?
俺達が頼んだのは角煮カレーだ。
俺達も、俺達以外に店にいた客もみんな不思議そうな顔をして厨房を見つめていた。
厨房ではマスターが一心不乱に何かを作っていた。

なかちゅうって一体なんなんだ?
店中の全ての客を困惑させたなかちゅうと言う何か。
そんな折、ある客が想像のままに口走ったワードがNGとなり🚀されてしまったのを目の当たりにし、店内はさらなる緊張感に包まれていった。

ほどなくしてお椀形に盛られたライスにトロトロの角煮が乗ったカレーが運ばれて来た。

これがなかちゅう?
普通に豚の角煮カレーだが。それに量も丁度良いし味も辛くなくて美味しい。
俺達はすごく満足した。
すると奥様が、
「黒人さん、ごめんねー。なかちゅうでオーダー通したつもりが、通常で通しちゃった。」
「いえ、大丈夫です。」
何が大丈夫なのかもわからないまま、あの時の俺達の精一杯の答えがそれだった。

カレーを食べた冗談はすっかり元気になった。

会計の時に奥様が、
「また寒くなったらこれを使って火を起こしてね。」
とマッチ箱を3つくれた。
「こんな事がまたあったら心配だし大変だから、これからは、なかちゅうを注文した人にはマッチ箱を3箱あげる事にするわ!」
けっきょく、何が何なのかよくわからなかったのでお礼だけ言って俺達はそのカレー屋を出た。

「ボーイ、アリガトウ。でも今は、なかちゅうの事が気になってたまらないよ。もう何も手に付かない。何もする気が起きないんだ。今までの生活には戻れない。これからはベースボールをやる事にした。これを受け取ってくれないか。」

ベースボール?何を言ってるのかわからなかったが、どうやらなかちゅうの事を考えてるうちに忘れかけてた子供の頃からの夢を思い出しチャレンジするみたいだった。

そして別れ際に冗談は何かの箱を1つくれた。
中には、何かのスポーツに使うようなスニーカーが入っていたが、まだガキの俺にはサイズがデカすぎた。
すると冗談は、
「ハハハ。そうだな、特別な君にはもう1つ。特別なこれをあげよう。」
と言って、飴を1つくれた。
は?
飴?
受け取った飴をスニーカーの箱に入れ、冗談にお礼を言って俺達は別れた。

あれから何年の月日が経ったのだろう。
たまたま娘に買ってあげたスニーカーを見ているうちに、はて?どこかで見た事があるような気がして来たんだ。

そうだ、あの時の!

唐突にあの日の事がまるで昨日の事のように俺の脳裏を駆け巡った。
俺は急いで物置を引っかき回し、あの時の箱を探した。
あった。
箱は少し塗装が剥げていた。
開けてみるとスニーカーが入っていた。
当時はデカすぎて履けなかったが、それは偶然にも今の俺にとってはぴったりなサイズだった。
そして、思った通り、娘に買ってあげたスニーカーと同じモデルのように思えた。
経年劣化なのか、ミッドソールが少し黄ばんでいたりしたが、それはそれで味があってカッコよく思えた。
何が書いてある。
AIR JO・・・?
ダメだわからない。英語は苦手だ。
だが俺はそのスニーカーが痛く気に入った。

あの時の冗談は元気にしているのだろうか。
そんな事を考えながらふと見ると、箱の底の方に飴が1つ入っていた。

「あっ・・・」

俺は無性に懐かしくなってその飴を食べてみる事にした。

美味しかった・・・
その味は甘くてクリーミーで、こんな素晴らしいキャンディーを貰えるなかちゅうとは、きっと特別な存在なのだと感じました。
今では私が冗談。娘にあげるのはもちろんヴェルタースオリジナル。
なぜなら彼女もまた特別な存在だからです。

〜網タイ物語・なかちゅうスピンオフより抜粋〜

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2023/05/16

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