1881年の創業から、2026年で145周年を迎える「SEIKO(セイコー)」。「常に時代の一歩先を行く」という信念のもと、世界を驚かせる技術を次々と生み出してきた。今回はそんなブランドの歩みと、今こそ手にしたいセイコー腕時計の多彩なラインナップを紹介していく。
時代の一歩先を行く、日本が誇る時計のパイオニア
via:seikowatchjapan
1. 2026年、創業145周年の節目
「SEIKO(セイコー)」の歩みは、1881年(明治14年)に創業者・服部金太郎氏が銀座に「服部時計店」を創業したことに始まる。2026年は、その輝かしい歴史の幕開けから数えて145周年という重要な節目だ。 2024年に「SEIKO」ブランド誕生100周年を祝したのも記憶に新しく、現在のセイコーはまさに、1世紀を超える伝統を次世代へとつなぐ変革の最中にある。この記念すべき145周年に際し、今年は過去の名作へのオマージュと現代の最新技術を融合させたアニバーサリーモデルの展開が期待されている。
2. ブランドの哲学:「常に時代の一歩先を行く」
創業以来、セイコーが掲げ続けてきた信条は「常に時代の一歩先を行く」である。この精神は、時計史を塗り替える数々のイノベーションとなって具現化されてきた。
1913年: 国産初の腕時計「ローレル」を完成。
1969年: 世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」を発売。それまでの時計の概念を根底から覆す「クオーツショック」を世界中に巻き起こした。
2012年:世界初のGPSソーラー腕時計を開発。
3. 多彩なブランドラインナップ
セイコーは、実用からラグジュアリー、プロフェッショナル仕様に至るまで、極めて幅広い層に対応する独自のブランド体系を構築している。
※グランドセイコーは2017年より独立ブランドとして展開されているが、セイコーの精神を具現化する最高峰として併記する
| ブランド名 | 概要と特徴 |
|---|---|
| グランドセイコー | 「最高峰の腕時計」を目指し、日本独自の美意識と究極の精度を追求する独立ブランド。 |
| プロスペックス | ダイビングやトレッキングなど、過酷な環境下での使用を想定したスポーツウォッチ。 |
| アストロン | 高精度なGPSソーラー技術を搭載し、現代のビジネスシーンを象徴する高機能シリーズ。 |
| プレザージュ | 日本の伝統工芸や美意識を、機械式腕時計のダイヤル表現へと昇華させたライン。 |
| キングセイコー | 1960年代の伝説的モデル。シャープな造形美を現代の技術で復刻。 |
4. 世界から信頼される「真のマニュファクチュール」
セイコーの圧倒的な強みは、ムーブメントの設計から主要部品の製造、さらには素材開発までを自社で一貫して行う「真のマニュファクチュール」である点だ。 この妥協なき垂直統合型の生産体制こそが、世界的な信頼を勝ち取り、日本が世界に誇る時計メーカーとしての地位を不動のものにしている。
普遍的な価値を持つ「定番モデル」
セイコーの定番モデルは、長年の歴史の中で磨き上げられた機能美と、圧倒的な実用性が特徴である。流行に左右されず、長く愛用できる「一生もの」としての価値を提示し続けている。
・PROSPEX(プロスペックス)
ダイビングやトレッキングなどの過酷な環境に耐えうる、セイコーが誇るスポーツウォッチの代名詞だ。金属製ガードで保護された「ツナ缶」や、クッション型のケースが特徴の「タートル」など、愛好家によるニックネームが世界共通言語となっている点も、その人気の高さを物語っている。
・ASTRON(アストロン)
1969年の「クオーツ アストロン」の志を継ぐ、世界初のGPSソーラーウォッチ。地球上のどこにいても正確な時刻を瞬時に受信する機能性と、軽量で硬質なチタン素材の採用は、現代のビジネスパーソンにとっての「究極のツール」として君臨している。
・SEIKO 5 Sports(セイコー 5スポーツ)
1960年代に誕生した「セイコー 5」のDNAを継承し、2019年に再定義されたカジュアルウォッチブランド。手頃な価格ながら自動巻きムーブメントを搭載。現在は「Show Your Style」を掲げ、多様なライフスタイルに寄り添うエントリーラインの決定版となっている。
時代を映し出す「コラボレーションモデル」
「セイコー」は他ブランドに類を見ないほど、異業種とのコラボレーションに積極的である。特に「Supreme(シュプリーム)」とのアラームクロックや、「NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)」とのダイバーズウォッチなど、ファッション界の重鎮との共作は、発売と同時にプレミア化することも珍しくない。また、『ピンクパンサー』や「HUF(ハフ)」といった、独自のカルチャーを持つアイコンとの融合は、時計という枠を超えた新しい価値を提示している。
おわりに
「セイコー」の歩みは、単なる時計製造の歴史ではない。それは、服部金太郎氏が掲げた「常に時代の一歩先を行く」という理想を、愚直なまでに追求し続けてきた挑戦の記録である。 創業145周年という大きな節目を迎え、セイコーはこれからも日本の美意識と精密技術を武器に、世界の時計史に新たな一ページを刻み続けていく。その手首に刻まれる時間は、過去から未来へと繋がる、揺るぎない情熱の結晶なのだ。