【厳選5トピック】2022年"スニダン"が気になったスニーカー事情を振り返るについて
2022年も様々なブランドから魅力的なシューズが出てきた。来年はどんな1足がリリースされるのだろうか。そこで今回、今年起こったスニーカーにまつわる押さえておきたいトピックを厳選してご紹介。
①カニエ・ウェストとadidasが袂をわかつ。契約終了へ
引用元:snkrdunk.com
今年、驚いたニュースを上げるならまずはカニエ・ウェストとアディダスのパートナーシップ解消だろう。 これによりYEEZY(イージー)の生産終了がアナウンスされ、今リリースされているモデルは今後どうなるのか? プレミア価格となるのか? などスニーカーマニアはもちろんのこと、二次流通市場をもざわつかせる結果となった。
引用元:snkrdunk.com
事の発端はいくつかあるが、亀裂が大きく広がったのはインラインでイージーブランドと酷使したシューズがリリースされ、Yeが激怒。アディダス社の批判を繰り返していた。
その後、Yeはデザイナーのトレマイン・エモリーと揉めたり、反ユダヤ主義的な発言など物議を醸す行動を連発。 アディダス社は、「当社の価値観に反する」ものとして今回の契約打ち切りに至った。 契約は本来であれば2026年まで残っているものとされていたが、関係性の修復は難しかったようだ。
Yeは今回のパートナーシップ解消でかなりの資産を失ったとのことで、その後パートナー探しにきたのか、アポイントなしでSKECHERS(スケッチャーズ)を訪れ、追い返される様子が報道されている。 破天荒な行動により自身が崖っぷちに立たされているYe。今後、彼と協業するスニーカーブランドは果たして現れるのか。動向が気になるところだ。
②ヴァージル・アブローが残した"ルイヴィトン × ナイキ エアフォース 1"
引用元:Louis Vuitton
2022年7月、故ヴァージル・アブローがLouis Vuitton(ルイ・ヴィトン)とNike(ナイキ)のためにデザインした"エアフォース 1"がついに発売された。
引用元:snkrdunk.com
このモデルは既存のモデルとは大きく異なり、初めてナイキ以外の工場で製作されたもの。イタリアに居を構えるメゾンのシューズアトリエにて、職人の手作業により1足ずつ丁寧に仕上げられたものだった。
気になるその価格はローカットが34万1000円(税込)、ミッドカットが42万5700円(税込)と、2020年に発売され、注目されたDior(ディオール)とJORDAN BRAND(ジョーダン ブランド)よりも高く、最も高価なナイキのスニーカーとなっている。
また、このコラボレーションモデルは47ものバリエーションが存在したことでも話題になり、改めてヴァージルのデザイン力の高さを感じることになった。 販売はルイ・ヴィトン 公式サイト限定で行われ、発売日にはtwitterをはじめとしたSNSでかなりの数の投稿が行われ話題に。
ラグジュアリーブランドと大きく距離が縮まった印象を受けるスニーカーブランド。 来年はまた世間を賑わすコラボレーションモデルが登場するのか。期待が高まる。
③Salomonを筆頭にスニーカー業界を賑わす新興勢力!? 今年、話題になったブランド
昨今のスニーカーブーム。それを牽引するブランドといえば、定番のNike(ナイキ)をはじめとした大手スポーツブランドが名を連ねるが、じわじわと新興勢力とも呼ぶべきブランドの人気が高まっている。
引用元:snkrdunk.com
その中でも2022年、躍進したのはまずSalomon(サロモン)だろう。数年前より行われていたパリのThe Broken arm(ザ ブロークン アーム)、カナダのBetter™ Gift Shop(ベター ギフト ショップ)など、セレクトショップのコラボモデルを皮切りにインラインが充実。
人気に火がつき、この11月にはMM6 MAISON MARGIELA(MM6 メゾンマルジェラ)とのコラボモデルが販売するに至った。その際は東京、ミヤシタパークのKITH(キス) 東京ストアのショーウインドウがこのシューズ1色になるなど、今やサロモンは、確かな地位を確立しつつあるといっていい。
引用元:snkrdunk.com
また感度の高い人たちに刺さったモデルが、Brain Dead(ブレイン・デッド)とのチームアップによって復刻を果たしたOAKLEY(オークリー)のフットウェアだ。
ヨーロッパ圏などでアウトドアヴィンテージをディグしている人たちの間で、2000年代初頭のオークリーのスニーカーが高い注目を得ていたが、同じようなタイミングでの復活となり軒並みソールドアウト。二次流通市場でもプレミア価格で取引をされている。
上記2ブランドには、アウトドア要素を含んでいる点が共通している。 昨今のファッショントレンドのひとつに、シェルなどのマウンテンパーカ、ナイロンブルゾン、カーゴパンツやトレッキングブーツをカジュアルに取り入れるスタイルがあるのだが、その着こなしと非常に相性がよいのも特徴だ。 これら以外に注目されているのは"ランニングシューズブランド"だろう。
数年前から話題になり続けているHOKA ONE ONE(ホカオネオネ)は厚底スニーカーブームのパイオニアとして現在も注目を集めており、On(オン)は今年、原宿のキャットストリートに、ついに路面店をオープンさせるなど着実にファンを増やしている。
この流れは引き続き継続するのだろうか。楽しみに見守りたい。
④定番・新作・コラボで話題を生むNew Balanceの躍進
引用元:jjjjound
ひと昔前のスニーカーブームでは人気1位は間違いなくNike(ナイキ)だったが、今年を振り返ってみるとニューバランスの躍進が素晴らしい。
数年前から続くjjjjound(ジョウンド)コラボモデルの人気もすさまじいものがあるが、2022年はアパレルブランド、Aimé Leon Dore(エメ レオン ドレ)の創設者テディ・サンティスがクリエイティブディレクターとして参画。メイド イン USAのコレクションの監修を務めることとなった。
彼の就任によって、インラインのカラーセンスは飛躍的に向上、またヴィジュアルの作り込みもイメージアップに結びつき、よい方向へ向かっている。 また、コロナ渦によって生産が遅れ、リリースが伸びに伸びた"990 v6"がついに発売。
引用元:snkrdunk.com
テディ・サンティスが手掛けた1足だけに、リーク当初からかなりの注目度だったが、実際の評判も上々の様子。 アパレルブランドとのコラボレーションモデルもコンスタントに発売され、今や"おじさんくさいランニングシューズ"のイメージはどこへやら、スタイリッシュなスニーカーブランドとして頭ひとつ抜きんでた印象だ。2023年もテディ旋風が巻き起こるか?
⑤"SAMBA"はadidas復権の鍵となるか?
引用元:undefeated
他のスニーカーブランドに比べて、今ひとつ元気がない印象を受けるアディダス。"STAN SMITH(スタンスミス)"、"SUPER STAR(スーパースター)"など数々の名作を持ちつつも、今年YEEZY(イージー)の終了を発表するなどネガティブなニュースがあったが、来年はあるひとつのモデルを軸に、潮目が変わるかもしれない?
そのモデルというのが"SAMBA(サンバ)"だ。ファッション関係者の間で静かに人気になっていき、気づけばソールドアウトに。StockX(ストック エックス)を始めとした二次流通市場ではインラインのモデルにも関わらず、一時500ドルを超える値がついた。
コラボモデルが人気になるというスニーカー業界の通説を裏切るように、70年以上前に開発されたシンプルなこの1足が注目を集めていった。
この状況を生んだ理由のひとつに、サスティナブルを掲げる同社が本革を採用したこのモデルを今後、二度と復活させないのでは?と多くの人が考えたのも高騰のきっかけだろう。(事実、直近のモデルはヴィーガンレザーを採用したものだった)
引用元:snkrdunk.com
時を同じくしてWales Bonner(ウェールズ・ボナー)とのコラボモデルが登場。直近では90年代にニューヨークで結成されたグラフィティクルーirak NYC(アイラック ニューヨーク)とのモデルもリリース。どちらも即完売を記録している。
そして、満を持してOGモデル(リアルレザー)の復刻だ。こちらもインラインにも関わらず1日を経たずしてソールドアウト。 準備は整ったのか。来年もこのモデルを軸にコラボレーションが増える気がしてならない。