【エアマックス狩り】Supreme行列やエアマックス事件などスニーカーを巡る暴動事件について
スニーカーは人さえ殺める。アメリカでAIR JORDAN 5(エアジョーダン5)が発売された時の殺人事件から本質は全く変容することなく今に至る。
一足に命を賭けるクレイジーなスニーカーヘッズは不滅なのである。よって暴動は必然的にたまに起きてしまう。
友人と話すことがある。
「もしEminem × Air Jordan 4と、お前が同時に東京湾に沈みつつあったら、スニーカーを確保してお前は見捨てるかも。」
軽い冗談ではあるが、ひょっとしたら本気かもしれない。
スニーカーを前にしたとき、周りが完全に見えなくなる者もいるので、「冗談」のようなことを「ジョーダン」のためにやってのける連中は実際に存在しているからだ。(これが言いたかった)
3月10日に国内での発売が開始された、Supreme(シュプリーム)の2018春/夏コレクションWeek3。
既に皆さんはご存知だと思うが、そこで起こった暴動は、羽鳥慎一のモーニングショーなどニュース番組で取り上げられる事件となった。
目的はスニーカーだけではないかもしれないが、目玉は「AIR FORCE 1(エアフォース1)」であったことは疑いようがないだろう。
Supremeに焦点を当てるならアメリカの2016年のBOXロゴパーカーの時にも、かなり大きな暴動・事前抽選中止という事件も起きており、社会問題的な取り上げ方に恣意的なものを少し感じた。
スニーカーと言い、服と言い、ストリートカルチャーにはいつの時代も暴動が起こるようだ。
とにかく、スニーカーや好きなブランドに対しては、一般大衆の価値観に戻れないポイントまで来ているのだろう。
そういった事件が起こるとそのスニーカーの語り草、伝説となり称賛を受けるのだ。
「殺人事件まで起きた伝説のスニーカー!」という見出しをつけられ紹介されることになる。
今回はそういった暴動の歴史からスニーカーを巡って起こった有名な事件について諸説あるが、ささやかれている噂をもとに辿っていこう。
暴動を見たことがある人などは是非コメントを残してほしい。
エアマックス狩り / AIR MAX 95 OG NEON (1995年日本)
日本一有名で、一番件数が多かった暴動は間違いなくコレだろう。実はこの靴のリリース当初はさほどでもなかったようだ。NIKEのデザイナーがティンカーからセルジオ・ロザーノに代わり、開発中は芋虫と揶揄され、バイヤーからも見た目が変わり過ぎと文句が出たそう。
当時のスニーカーの情報源は雑誌で、どれだけレアなスニーカーを広告で出せるか競っていたような時代だった。
するとどんどん雑誌掲載の価格が連鎖反応的に上がり、あのモデルを超人気作とした。
そうなると止まらない。キムタクやヒロスエなどが着用するとどんどん相場が上がり、金塊を履いているようなプレミアがつき、最後には履いてる人を襲い奪い取る人が続出した。
そしてイエローグラデ(neon)だけではなく、他のカラーも吊られてとんでもない値段がついた。
当時絶大な支持を得ていたテレビ番組「電波少年」の企画では、松村邦洋がイエローグラデを着用し池袋を歩き本当に狩られる映像が残っている。
今では見る影もないが、原宿や池袋は治安がかなり悪かったようだ。
カールカナイのジャージを腰履きしている、今ではマイルドヤンキーと言われる人たちのたまり場だったとのこと。
このある種の暴動、というより略奪は現在のスニーカーヘッズの内内の揉め方より規模が違いすぎるので紹介した。
LEVI’S原宿 / LEVI’S × NIKE AIR JORDAN 4 RETRO (2018年日本)
想定を遥かに超えるとんでもない人数が並んでしまったため前倒しで抽選開始。しかもSNSでの告知なし。警備があまりに手薄で、何度も横入りして引き直す者が大発生したので11時に発売中止が決定、交通費を5000円まで支払うとリーバイス側は発表。さらにリーバイスの優待券も付けるつもりのようであった。
だがこのリーバイス側の発表に、朝から並びに来ている人は激怒。店員へ恐喝まがいの罵声の嵐となり、大きな混乱を生んだ。(配慮が甘かった店側の落ち度はもちろんだが、客側も怒りの感情に溺れてしまい、暴動寸前だったかと思う。)
この罵声に対してリーバイス側の回答は、まさかの14時に販売すると発表。
販売中止発表がされていたので、良い番号を引いていたが帰ったものも多数いた模様。(非常にかわいそう…。)
そしてなんと、その場では良い番号の当選券を20万円オーバーで取引が行われていたとのこと。
さらに疑問なのは、当初139足とアナウンスされていた在庫数がB級品であるという理由で130足に減らされていた。(想像したくはないが中抜きが行われていたのか?)
スニーカーのために全てを投げ打つ姿勢はクレイジーで最高であるが、他人を蹴落とし傷つけ手に入れるのはよろしくない。
スニーカーダンクを読んでくれている方は、紳士的で理解あるスニーカーヘッズであると思うので、このような事件に巻き込まれていないことを祈る。
AIR JORDAN 11 CONCOLD (2011年 アメリカ)
米スポーツ用品メーカー、ナイキのバスケットシューズの新モデルが発売された23日、全米各地の店舗に購入希望者が殺到、警察官が催涙スプレーを使用したり、逮捕者が出たりする騒ぎとなった。AP通信が伝えた。北西部シアトル郊外のショッピングセンターでは、早朝から並んでいた千人以上の客の間でけんかが起き「暴動寸前の状態」(警察当局)となった。警官が催涙スプレーを噴射。警官を殴った男1人が逮捕され、数人が軽いけがをした。
南部ジョージア州では店舗のドアを壊したなどとして4人が、西部カリフォルニア州でも3人が逮捕された。
発売されたのは米プロバスケットボールNBAの元スター選手、マイケル・ジョーダンさんにちなんだ人気シリーズ「エアジョーダン」の新モデルで、約180ドル(約1万4千円)。コレクターも多く、過去にも奪い合いで殺人事件が起きたことがある。
引用元:日経新聞
年末には毎年争奪戦を呼ぶ。毎回即完売、AIR JORDAN 11である。年末に出してくる11、OGカラーのコンコルド。
前回復刻時はアメリカで暴動が起きた。AIR JORDAN 11の海外人気は非常に高く、整列する文化のないアメリカでは暴動が起きても致し方ないとはいえ、毎度起こしている。
二年後のガンマブルーの時もコンコルド程ではなくとも暴動が起きた。しかも一店舗ではない。
日本には流石に、車の窓や店の扉を破壊したり、警官相手にグーパンするほどの人はそういないだろう。
こんなことになって殴られてノビてしまい倒れる人も出るので(もちろん2011のコンコルドの時である)、このカルチャーが好きな個人や小さな企業の問題であり、社会がどうなろうと暴動は起きるのだろう。
ちなみにこの「AIR JORDAN 11 CONCOLD 」は今年10月に再販予定。
今年一番欲しいスニーカーである。なんとしてでも手に入れたい人は多いだろう。
YEEZY BOOST 350 V2 ZEBRA (2017年 中国)
中国人ハッカーがadidasオンラインをハックして莫大な量のZEBRAを手に入れた。それに対して切れた中国人のスニーカーヘッズがノコノコとスニーカーを受け取りに来たハッカーを袋叩きにしたという一件。
YEEZY BOOSTの人気最絶頂は2017年のこの時期だったか。これからはきっと落ち着いていき、こんなこともあったと思い出話のように語られていくのだろう。
もしくは、もう一花咲かせてしまうかもしれない。
ADIDAS NMD R1 PK OG (2016年 タイ)
タイでも暴動は起きる。NMD R1は実際名作で成功したスニーカーの一つであろう。OGカラーはどこでもとても人気だった。
販売前から多くの人が押し寄せ、閉まっているシャッターを叩くなどの行為を繰り返したため、当日の販売を突如中止。
どうやらタイにも転売ヤーはいるということらしい
ちなみにここ最近、NMDの人気はすっかり落ちてしまった気がする…。
ブーストの心地もバツグンで、いろいろば服にも合わせやすく、今ならそんなにプレミアはついていない!文句なしに格好良いので買うなら今だと思う。
→ NMDの購入はこちら
KAWS × NIKE AIR JORDAN 4 (2017年 ロンドン)
「Patta」ロンドン支店での販売が予定されており、当日は店頭抽選が行われる予定だった。しかしそれが裏目に出てしまい、「Patta」の店の前の狭い路地を抽選に参加したい人埋め尽くし、暴動に発展。最終的に地元の警察まで介入する大騒ぎとなった。
結局この日は販売が中止され、後日オンラインにて抽選が行われたとのこと。
(イギリスの先入観なのか少し暴動も紳士的に見えてしまう)
以上がスニーカーを巡って起こった有名な事件や最近の事件である。
暴動が最近多く起きている印象があり、ニュースでも取り上げられるのを見ることが出てきた。
良くも悪くも過熱傾向が続いているのだろう。
暴動が起こることもスニーカーカルチャーの1つだとは思うが、是非少しでも安全に安心してスニーカーを買いたいものだ。
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